秋めいてきましたが、昨日、Neuro Global国際共同大学院プログラムの今年のSummer Schoolを行いました。ちょうど第91回日本心理学会の年会が仙台開催ということで、その招待講演の方にもSpecial Lectureをして頂くということから、この日程となりました。今回のテーマは「Neuroscience of Emotion and Motivation」。東北福祉大学の客員教授を務められている「fMRIの父」ともいえる
小川誠二先生にもご登壇頂きました。
09:15-10:15 Prof. Hiromu Tanimoto (Tohoku University) / ⾕本 拓先⽣(東北⼤学)
10:15-11:15 Prof. Kenji Doya (OIST) / 銅⾕ 賢治先⽣(沖縄科学技術⼤学院⼤学)
11:15-11:30 Flash Talks
11:30-13:00 Lunch(90min)+Poster Viewing
13:00-14:00 Prof. Takeshi Sakurai (University of Tsukuba) / 櫻井 武先⽣(筑波⼤学)
Plenary Lecture
14:00-15:00 Professor Emeritus Seiji Ogawa (Tohoku Fukushi University)/ ⼩川 誠⼆先⽣(東北福祉⼤学)
Break (20min)
Special Lectures
15:20-16:20 Prof. David Perrett (University of St. Andrews)
16:20-17:20 Prof. Wolfram Schultz (University of Cambridge)
17:20-18:00 Poster Presentation by NGP Students
18:00 Networking and Poster Viewing
小川誠二先生は神経活動に伴う血流の変化を捉えるBOLD信号を発見されたことにより、非侵襲的に脳活動を計測することを可能にするfMRIの原理を確立することに貢献され、朝日賞、日本国際賞、慶應医学賞などを受賞されているほか、トムソン・ロイターの引用栄誉賞にも選ばれています。現在でも東北福祉大学の「感性研究所」というラボを持たれて現役として研究をされています。「まだテニスもしていますよ!」とのこと。……頭が下がります……。
ケンブリッジ大学のWolfram Schultz先生は、本学の筒井健一郎先生の留学先のボスですが、サルを用いた実験により、予測と意思決定におけるドパミンニューロンの活動を測定して計算論的モデルを構築され、これはAIなどで利用されている強化学習理論を裏付けるものとなっており、昨年、
Brain Prizeという神経科学分野の大きな賞を受賞されました。今回は奥様もご一緒にご来仙。
もうひとりUniversity of St AndrewsのDavid Perrett先生は、「顔」の心理学の権威で、男性的な顔の平均、女性的な顔の平均、それらの混合などによってどの顔が魅力的かなど、画像処理が可能になった時代ならではの研究を展開され、TEDトークなどにも登壇。
学生さんたちも、良い質問をしていました。折しも、週明けにはノーベル生理学・医学賞の受賞者が発表されますが、小川先生やシュルツ先生が受賞なんてことになったらスゴイなぁ……と密かに思っています。最後の画像はサマースクール後のナイトサイエンスより。