昨日、友人との会食に向かう道を歩きながら、iPhone経由でノーベル生理学・医学賞の受賞者発表記者会見のライブ配信を聞いていました。最初にスウェーデン語で発表され、「Tasuku Honjo」と聞こえた気がして、再度、念の為、英語でのアナウンスを確認してからTwitterに一報、残そうと思ったら、すでに友人数名がツイートしていましたね。皆さん、待機していたのがよくわかります。さらに、数分後に
Wikipediaを見に行ったら、すでに本庶佑先生の概要の部分に「2018年ノーベル生理学・医学賞の受賞」と加わっていて、ネット民の素早い活動には頭が下がります。
本庶先生のノーベル賞受賞理由は「がん免疫療法」の確立に関してですが、本庶先生の研究グループがその鍵となる分子PD-1を見つけたことがきっかけです。PD-1は「免疫チェックポイント」として働きます。いわば「ブレーキ」となってがん免疫が働かなくなっていることをPD-1に対する抗体によって解除することが、がんの治療に繋がるということから、基礎研究が見事、医学応用に繋がっていったのでした。
さて、本庶佑先生の受賞はここ数年、いつか来ると予測されていたのですが、今年の予測の中で、共同受賞のジェームズ・アリソン博士のことまでしっかり書かれていたのがこちらの記事。
担当している週刊ダイヤモンドの連載コラムでも、実はちょっとだけPD-1について扱ったことがあるのですが(下記)、次号でしっかり取り上げましょう。
(ウェブで読めます♫)
さて、何というタイミングか、今月の東北大学サイエンスカフェでは、医学系研究科教授の中山啓子先生が、がん免疫についてお話される予定です。東北大学サイエンス・エンジェルがファシリテータとして参加します。ぜひ、ノーベル賞の内容を知りたいという方、ご来場下さい!
がんは、何から出来てるの?
講師:中山 啓子 東北大学大学院医学系研究科 教授
期日:2018年10月26日(金)18:00~19:45
会場:せんだいメディアテーク