UCLの神経科学者は450名からさらに増える……

UCLと東北大学の新たなパートナーシップ締結イベント、1日めの午後は各分科会に分かれてのワークショップでした。
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そもそも、UCLとのパートナーシップの最初は、神経科学を含む生命科学分野で始まりました。学長(プロボスト)のマイケル・アーサー先生のスピーチの中にも含まれていたのですが、2011年3月の震災直後、予定されていたジョイントシンポジウムに東北大学関係者が出向くことができなくなり、その代わりに、行われたメモリアルシンポジウムでは、当時、MRCに短期留学していたうちの助教の高橋将文さんが、うちのラボの被災状況含めて報告を行い、チャリティで集まった募金を東北大学に送って頂くなどのエピソードもありました。

その後、他の分野の交流もあることから、2013年の時点で生命科学、材料科学、災害科学の分野をコアとした大学間連携協定が結ばれ、今回、新たな5年間の協定として、神経科学、材料科学、災害科学、データ科学、高等教育の分野をコアとした連携協定締結となった次第です。

今回の神経科学ワークショップは、本学は筒井健一郎先生、UCLはSven Bestmann先生がオーガナイザー。東北大学側から5名のPIが参加し、そのカウンターパートの研究者と2名がペアとして15分ずつの発表を行いました。Social NeuroscienceからMolecular Neuroscienceまで含む広い分野の話題となりましたが、パートナーの研究室があることによって議論もできて、なかなか良いやり方だったと思います。
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調印式の後の立食ランチで伺ったUCL学長のお話では、UCLの神経科学者は450名とのこと。UCL全体で教員数が3000名という中でこの数は非常に多いといえます。Life ScienceとBrain Science、さらに他の眼科研究所等に所属する方もいてこの数になるのですが、なんとさらに認知症研究所を新たに作り、そこには220名が加わるとのこと。なんとも景気のいい話です。英国で神経科学が重視されていることがよくわかりました。

もちろん、UCLは積極的にファンドレイジングを行って種々拡大戦略を取っているのですが、逆に言うと、そのような拡大戦略を世界のトップ大学はどこも取っているので、「現状維持」の路線ではランキングを滑り落ちていくのは当たり前ということですね。

2日目は、それぞれパートナーの研究室その他を訪問し、私とうちの学生はThe Crick(クリック研究所)で2ヶ所、さらにInstitute of Child HealthのCopp/Green研、最後にAnatomy BuildingのClaudio Stern先生のところを表敬訪問。スターン先生と東北大学名誉教授になられた仲村春和先生の交流があったからこそのパートナーシップだったのです。

Claudioは現在、Faculty of Life Scienceの国際担当Vice Deanという立場ですが、「ぜひまた仙台にも来て下さい」とお伝えして来ました。ツーショットの背景となっているポスターは、鳥類を用いた発生学の父、Victor Hambergerの「胚に学ぶべし」という格言。
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by osumi1128 | 2018-10-13 15:07 | 科学技術政策

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