ベルク博士はフランス領モロッコの出身。東洋学の学者であった父親の影響もあり、パリ大学で地理学と中国語を学び、その後、和辻哲郎の『風土』を読んでその精神性に傾倒し、以来、東北大学客員研究員、北海道大学講師、宮城大学教授などを勤め、通算12年、日本に滞在する日本通。実際、この講演は日本語で為された。会場は大入り満員。
私自身、まだ「風土学」を消化できたとは言えないのだが、「土」という物理的な環境と、「風」という人間からの影響が織り合わさり、互いに影響し合うことによって「風土」となる、という概念。近代における「人間と環境の二項対立」という捉え方から脱却し、統合的に考えるべきという立場のようだ。持続的な社会の在り方を考える上で、このようないわば「文理融合」的なアプローチは、今後、ますます重要になるだろう。
コスモス国際賞は、花博を開催した主催者の団体「公益財団法人 国際花と緑の博覧会記念協会」から授与される。昨年は動物行動学・生態学のジェーン・グドール博士が受賞した。

開会のご挨拶は東北大学名誉教授の野家啓一先生。

対談は民俗学の赤坂憲雄 学習院大学教授、福島県立博物館館長。司会は東大情報学環の佐倉 統教授。

閉会のご挨拶は、国立科学博物館館長の林 良博先生でした。林先生は
「人と動物の関係学会」などを立ち上げられ、きわめて学際的な見識をお持ちです。人脈も広く、科博の来場者数増加に繋がる様々な取り組みを展開してこられました。ご来仙、有難うございました。