全国の国立大学附属図書館等を束ねる
国立大学図書館協会(JANUL)という組織があり、その第66回総会が岡山にて開催され、館長として参加しました。全国86の国立大学、放送大学および5つの大学共同利用機関、計92の図書館が会員となっているので、各会員館から1〜3名程度が参加すると、総勢200名以上の大きな会合となります。伝統的にこの手の集まりには地区ブロックに分かれての活動と、各種委員会としての活動があります。
2日目の研究集会のテーマが今年は「オープンサイエンス」であったので、種々の現状を知ることができました。歴史的には図書館は、いわゆる「文系」的な立ち位置にありますが、そもそもは理系も文系も無いプトレマイオス朝の時代から
アレクサンドリア図書館は存在していたので、ある意味、ディジタル時代に図書館が情報科学と近づいたのは古典回帰のようなものでもあると思います。すでに「
国立大学図書館協会ビジョン2020」においても重点目標の1つ目に「知の共有:<蔵書>を超えた知識や情報の共有」が掲げられていましたが、「機関リポジトリ」でどのようなディジタル資料をアーカイブするのか、市民にも開かれたオープンサイエンスを支援する意味での大学図書館の機能が社会から求められていると感じました。
今後、機関リポジトリで扱うデジタル資料としては、以下のようなものがあります。
①商業流通学術論文
②大学の活動で生み出される学術文献
③研究データ
④デジタル化された研究資料
もう一つのオープンサイエンス推進の意味として、研究データマネジメント(RDM)の支援という側面があります。これは決して、研究公正性を保つ上で、研究データの保存を行うという狭い意味ではなく、より広範囲なサービス機能が求められているのだと思います。今回は事例報告として京都大学の取り組みが紹介されました。どこまで生データに近いものを扱うかなど、実践レベルでは種々の検討が必要と思われます。
関連して、総会1日目には、本協会から海外での調査に派遣された若手の図書館員の方の報告がとても興味深いものでした。
【関連サイト】
京都大学: