経皮吸収型の抗精神病薬

史上最大級の台風19号が静岡県に上陸したところですが、幸い、福岡国際会議場で開催されているAsCNP/JSNP/JSCNP合同大会に参加しています。AsCNPはアジアの神経精神薬理学会で、アジアからの参加者含め、全体では2000名くらいの参加。JSNPは日本神経精神薬理学会JSCNPは日本臨床精神神経薬理学会です。

この学会の出展ブースやスポンサー付きのランチョンセミナーで、抗精神病剤の経皮吸収型製剤が開発され、ちょうど1ヶ月ほど前に市販されるようになったと知りました。
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パッチ型の製剤は、おなじみの筋肉痛などに対応するものから、ニコチンパッチ、エストロゲンパッチなどもありますが、たしかに、じわじわと薬剤の効果が続くこと考えると、抗精神病剤も飲み薬より、その方がベターであると考えられます。今までなんで開発されてこなかったのかが不思議なくらいですが、日本はこのような材料の開発が得意ということもあって、世界に先駆けての発売になったようです。

さらに、その効果についての薬物動態学的なエビデンスを得るために、脳イメージング(PETスキャン)によって、脳の線条体という領域における薬剤(この場合はドパミン)の濃度を測定するというやり方で進めた点も、創薬開発にかかる時間を短縮することに繋がったという開発のお話が興味深いと思いました。

実は、来年、第50回となるJSNPの学会を、他の学会との合同により仙台で主催します。実際にこのような新しい薬剤を使った臨床エビデンスがどのようになるのか、その成果が聞けることを楽しみにしたいと思います。


大日本住友製薬サイト:ロナセンテープの吸収・分布の過程とその特性(2019.10.8)

注:本件に関してCOIはありません。

by osumi1128 | 2019-10-12 22:24 | 学会 | Comments(0)

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