本日より「漱石文庫デジタルアーカイブ化」のためのクラウドファンディングが開始されました!

東北大学ではこのたび、日本のクラウドファンディングの草分けともいえる
Readyfor社と包括連携協定を結び、市民の皆様に本学を応援して頂くプロジェクトを展開することとなり、その最初の2つのプロジェクトとして、附属図書館より「漱石文庫デジタルアーカイブ化」、大学病院より「野菜を食べる副菜レシピ」を広めたい!」を開始することとなりました。
Readyforさんは2011年の3月より開始され、現時点で58万人、100億円のプロジェクトが達成されたとのこと。東日本大震災からの復興のタイミングもあり、宮城県との連携なども進めておられ、東北地方では手堅い実績があります。
本日、在京メディアさん含めての記者会見が行われ、広報担当副学長として司会をし、附属図書館長としてフォトセッションも務めました。
立場上、2つのプロジェクトともに目標額を達成して欲しいのですが、本ブログでは図書館側からのエピソードをいくつか。
上記の図書館プロジェクトのサイトをずっと下の方までたどって見て頂くと「応援メッセージ」に行き着きます。お一人目は
伊集院静氏。面識は無いのですが、これまでにも漱石と正岡子規についての書籍を書かれ、現在は日経新聞の朝刊の連載小説として『ミチクサ先生』を執筆中。このミチクサ先生が漱石でしたので、「応援メッセージを頂けないでしょうか?」と当たって砕けるつもりでお問い合わせさせて頂き、メッセージを書いて頂くことができました! クラファンのサムネイル画像は『道草』の手書き原稿です。
もうお一人は、本学の文学研究科の大学院を修了された
内館牧子氏。本学の
学友会相撲部でかつては顧問を務めておられました。内館氏も1994年にNHKの正月スペシャルドラマ「坊っちゃん」の脚本を書かれたことがあります。そのような関係でお願いしたところ、ご快諾! 若い方々を意識された素敵なメッセージを頂きました。有り難いことです。
「漱石文庫」って何?
なぜ「漱石文庫」が東北大@仙台に?
なぜ今、「漱石文庫」のデジタルアーカイブ化なの?
……が、時間の無い方のために掻い摘んで言うと、漱石文庫は、文豪夏目漱石の旧蔵書(自身の書き込み含む)約3000点、および自筆資料(日記、ノート、メモ、その他諸々……)約900点を含みます。今回のクラファンではまず、後者を国際規格で高解像度デジタルアーカイブ化する予定です。劣化が著しい原本をデジタル化することにより、今後、多くの皆様に漱石の「生の思索の過程」をご覧頂けるものと思います。(下記画像は本日の記者会見のために持ち出した3点のうち、漱石が貸した本のメモ。結構、細かい方だったことがわかります……)
気になるリターンですが、3000円からご支援頂くことができます。高額のご支援を頂いた方には、漱石文庫の特別展示会へのご招待、デジタルアーカイブ画像を格納したDVDや漱石をデザインした附属図書館の入館証、図録『国宝「史記」から漱石原稿まで - 東北大学附属図書館の名品 -』のご提供などを予定しています。またプロジェクト完了後には報告会も予定しています。