昨年度に引き続き、今年度もMITメディアラボ副所長の石井裕先生にご来学賜りました。1月23日の市民公開講演会と、プレイベントとして仙台市内のアート系の施設のご視察、学生さんとの交流イベント2つ、ポストイベントとして電気通信研究所の国際シンポジウムと、充実した3日間のスケジュールとなりました。
以下、時系列に沿ったまとめです。
1月22日(水):
午前〜お昼を挟んで午後まで仙台市内のアート系の施設をご視察頂きました。
スタジオ開梱
せんだい演劇工房10-BOX
w0w仙台
残念ながら、私は授業2つあり同行できず……(なので画像は無し)。でも、いつか訪れたいところですね。また、他のお客様をお連れする機会を得たいと思います。
その後、東北大学の産学連携課のご協力を得て、学生の起業家たちのクローズドな形でのピッチイベントが本学の
知の館にて行われました。本学OBのベンチャー関係の方々もご参加。


さらに2つ目のプレイベントは、東北大学の理系留学生を中心としたTUSTEMという団体の主催によるイベントとしてAcademic DinnerとCafe Meeting。こちらは50名ほどが集まりました。

まずは学生さん二人の研究紹介プレゼン。


そしてさらに石井先生への質問タイム。

どちらの学生中心イベントでも、元気のある学生さんのアンビシャスな姿勢を新鮮な気持ちで眺めました。
1月23日
午前中に本学青葉山キャンパスへ。
田所研究室にてレスキューロボットをご視察(同行せず)。
午後にウェスティンホテル仙台にて市民公開講演会「MITメディアラボ石井教授と語る<挑戦と創造>」を開催しました。

画像は対談用の什器セッティングリハーサル。お洒落なソファ等は、
OGATA Incさんから拝借することができました。仙台出身の尾形欣一さんがデザイン、制作されたものです。
私はMCと対談司会を務めましたので、途中の画像は追って公式画像より拝借するつもりですが、まずは、本学の大野総長からの開会ご挨拶を頂いた後、本学建築の五十嵐太郎先生からのご講演「建築の可能性と不可能のあいだ」。五十嵐先生が企画された
「インポッシブル アーキテクチャー 建築家たちの夢」の出展作品等の解説から、不可能であった・となった建築作品等を中心に解説されました。何であれ、不可能なものを可能にしていくことは大きな挑戦だと感じました。
続いて石井先生の「未来競創 造山力」のご講演。「造山力」というのは石井先生の「三力」の一つで、「出杭力(でるくいりょく)」、「道程力」とセットになっている言葉です。石井先生は「出杭力」という一次元から、「道程力」の二次元、そして「造山力
」の三次元へと発展すると捉えておられます。
2018年の12月に石井先生がご来学された折、「どの言葉をサインとともに書きましょうか?」と言われ、咄嗟に「出る杭でお願いします」とお伝えしましたが、今は「道程力」な気持ちです。自分の後に続く人たちがいてほしい、というような気持ちでしょうか。
13ヶ月前の時点では、三力は並列と思っていましたが、なるほど、今は、ある程度、時系列に沿ったものであることや、造山力がもっとも大きいことを目指しているということを理解しました。
でも、もちろん皆が大きな山を目指さなければならない訳ではないと思います。鷲田清一先生の
『しんがりの思想ー反リーダーシップ論』から言葉をお借りするなら「リーダーシップ」だけでなく「フォロワーシップ」も大事。
石井先生のご講演内容については、今回の分も追って動画アップを予定していますが、とりあえず前回の分をご紹介しておきます。
その後、石井先生、五十嵐先生の対談の司会進行をさせて頂きました。ある意味、真逆な指向性のお二人の姿は、来場した若い方々にとっては、自分自身の人生を歩めば良い、というメッセージになったものと思います。