The Camp David of Biology

Cold Spring Harbor Laboratoryの一般向け広報誌Harbor TranscriptのVol 21, Number 1に、今回のWorkshopが行われているコールドスプリングハーバーのバンバリーセンターについての説明がちょうど掲載されていたので、遅ればせながら記しておこう。

A secluded retreat, sheltered from the endless distractions of everyday life. A meeting place for the worldユs great leaders and thinkers in biology, medicine, education, and policy. A forum for discussion and decision-making in an environment of inspiring natural splendor. This is Cold Spring Harbor Laboratoryユs Banbury Center.


というパラグラフで始まるエッセイによれば、このBanbury Campus一帯はもともとThe Sammis familyという一族が所有していた土地だそうで、1936年にはCharles Sammis Robertsonと奥さんのMarieがビーチの西側に自宅を建てた。
1972年にMarieさんが亡くなってから、科学に対して造詣の深かったCharlesさんは、当時のCSHLのDirectorであったJames Watsonに相談し、地所CSHLに寄付したいと申し出た。
Robertsonは元々は神経科学の研究室を作りたいと考えていたのだが、メインキャンパスから車で15分ほど離れているので、あまり使い勝手は良くないだろうということで、代わりに「小さなミーティングができるセンター」をつくることになったらしい。

Watson envisioned a center where 20 to 30 scientists and policy-makers of diverse backgrounds could gather to tackle problems from a multi-disciplinary perspective. The private setting would facilitate the uninhibited exchange of ideas among the worldユs best scientists, providing them with opportunities to critically review the progress (or lack thereof) in the field.


という訳で、公式には1977年6月に、ワトソンとともにノーベル賞を受賞したFrancis Clickを呼んでバンバリーセンターが開所された。
今日のエントリーのタイトルは、引用したエッセイのタイトルでもある。
このときから、お屋敷がRobertson Houseとして宿泊施設になり、こじんまりとしたConference Centerとともに使われるようになった。
現在の所長は4代目のJan Witkowskiという方で、さらに2005年からSydney GaryさんがAssistant Directorとして加わった。
ちなみに、彼女のバックグラウンドは神経科学で、ポスドク後しばらくはサイエンスライターをしていたらしい。
非常にhospitality溢れる方で、まさに適任であろう。
宿泊施設は他にSammis HallやMeier Houseなどがあり、Conference Centerや朝食が出されるRobertson Houseの間は徒歩5分圏内である。
今回、講師陣はMeier Houseに宿泊され、Studentsのうち女性陣がRobertsonで男性がSammisに泊まっている。
Meier Houseはサバティカルの間、本の執筆などをする方にも使われているらしい。
街からは車で15分以上離れており、広大な敷地には自然が溢れ、静かで安全でありながら、Conference Centerまで行けば無線LANからPubMedにもつながり、折々のミーティングなどで研究者が出入りするという環境は、私にとって憧れである。
ただし、食べ物・飲み物は3食+間食も含めふんだんに供給されるのだが、1ヶ月くらい滞在すると、もうちょっとデリカシーのある食事が恋しくなるかもしれない。

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昨日のエントリーと関連する話題は、また明日載せます。
今日もこれから(つまり、朝の9時から)夜の9時まで講義が続き(土曜日なのですが)、おそらく、さらに課題の打ち合わせでそれ以降も続くのでこれにて。
by osumi1128 | 2006-07-29 21:27 | Comments(0)

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