「人種の差」エントリーについて・その2

昨晩はこちらに留学中の日本人SさんとMさんとJazz Barに行きました。
実はSさんは東北大で学位を取った方なのですが、趣味がジャズピアノで、彼の指導教官だった先生曰く「プロ並みらしい」とのことで、本場のお店をご案内して頂こうとした次第。
お店は食べ物も出してくれるところで地中海料理(イタリア、ギリシア、モロッコというかんじ)を食べつつ、ビールやワインを飲みつつ、ジャズの演奏を聴いていました。
夜が更けるとジャムセッションになり、Sさんも参加!
すみません、曲名とか知らないのですが、スタンダードナンバーで、本当に上手でした!!!
「ここのピアノはちょっとキーが重い」とのことでしたが、なかなかどうして。
その場でドラムやベースの方と合わせられるってすごいですね。
さらに、日本人で遊びに来ていた20代半ばくらいのシステムエンジニアの方も飛び込みで弾いていて、東京でもそんな感じでやっているらしい。
日本人の女性ボーカリストでやはり夏期休暇で来たという方もいて、日本人率高し。
トランペットで参加したアフリカンアメリカンのおじさんはインスタントカメラ持参で来ていて、頼まれましたので演奏しているところを写真に撮ってあげました。
滅多にできない経験でしたね。

*****
そういえば実は、コールドスプリングハーバーで参加したWorkshopのstudentsの中に、ドミニカ共和国出身の大学院生の女の子がいました。
どういう言い方が良いのか分かりませんが、たぶん(見た目には)「ムラート」と呼ばれる、元々はヨーロッパ系とアフリカ系の混血の方なのかと思います。
講義の間の質問も多く、またみんなの面倒をみるタイプのように思えたので、「英語が上手だけど、どこで勉強したの?」と聞いていたところ、「父親が大学教授なので小さいときから家庭教師が付いていたの」「お父様は何を教えてらっしゃるの?」「経済学」「なぜ生物学を志したの?」「経済は面白くなさそうだったから。姉は二人とも弁護士で、弟も法律の勉強をしてて、皆、経済はつまらないと思っているみたい(笑)」
まあ、ある程度予測された答えでした。

このような「個人的インタビュー」では、一生かかっても統計学的処理のできるような例数には達しないかと思いますが、個人的な疑問を満足させることはできます。
もし「研究」として何らかの相関関係を明らかにしたいと思った場合には、相関していると考える要素をある程度しぼり(注:大規模な疫学調査などでは、かなり多数の項目を挙げることもあり)、測定できるようなものを選ぶでしょう。(ただし、そういうスタイルではない研究というものもありますね。ちょうど、医学における「症例報告」的なものと同じかと思います)

「非関西系日本人はうつ傾向か?」(注:ここでは、いわゆる「鬱病」という意味ではありません)という問題は私の頭の中ではこんな風に展開していました。

そもそも「非関西系日本人」というのは、どのように定義したらよいのだろう?
江戸っ子は3代続かないといけないというけど。
非関西系で皆くくって大丈夫?
「うつ」の指標はどうしたらいい? 
本人に「うつですか?」と聞くのでは客観的でないような気がする。
「食欲はありますか?」(これも本人の主張なので駄目)
「今日は家の外に出ましたか?」(自宅で仕事をしている人もいるかも)
「今日、何人の人と会話しましたか?」(置かれている環境によって、周りにいる人の数が違うかも)
・ ・・

という訳で、早々に破綻しているのですが、やっぱり何かの「生物学的指標」があるとよいなあと感じました。
そうすれば、北ヨーロッパの人で日照時間の短くなる秋から冬にかけて、うつ症状を示す人が多くなるとして、それでも「生物学的指標」でみると、日本人の平均値よりも高い、なんてことが分かるかもしれません。
つまり、「うつであると自覚すること」の基準が社会的背景によって違う、ということを客観的に説明できる訳です。

Workshopの間は「肉体的な差」をつくづく感じていました。
「活動量」(これはもしかすると、血中のアドレナリン量などを指標とすることができるかもしれないですが)が違うのは、もちろん「運動」については「習慣」ということもありえます。
ただし、これはたぶん「運動をしなければ摂取カロリーがかなり過剰になる」ことを自覚しているためでもあります。
(例えば、ニューヨークの街角には、そういう自覚がないと思われる人たちが大勢います。それでも、西海岸、東海岸はself consciousな人が多い地域と言われていますが)
一番違うと思ったのは、とにかく彼ら(ここではアジア人以外)は、まず滅多に居眠りしませんね。
前の晩かなり夜更かししていても、そのために、若干遅刻してきても、講義の間にこっくりしている人がいないのは何故か?
(ただし、講義がつまらないとなると、無線LANが繋がっているのをいいことに、自分のlap topでメールなどしていましたが)
彼らの摂取カロリーは多く、結果として平均寿命が短い(平均値として)ことと関連はあるのでしょうか?
こちらは調べられそうな要素があるかもしれません。

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さて、本日はランチからのアポイントなのでこれにて。
by osumi1128 | 2006-08-05 00:58

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


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