安藤忠雄の特集より
2006年 10月 08日
中学生のときに建築家に憧れたこともあり、ときどき覗くのだが、この10月号に「安藤忠雄さんの特集が出てますよ」と助手さんに教えられて、結局購入してしまった。
このあたり、雑誌はどういう特集をすれば売れるか、よく分かっていて、そのツボにはまってあげてしまう悲しい性。
65年の歩みだとか、表参道ヒルズ以降のプロジェクトのいくつかが紹介されている。
しばらく前にフランスで「ピノー現代美術館」のコンペに勝ち、パリのスガン島に建設する予定が国の事情により頓挫していて、どうなることかと思っていたら、場所がヴェネチアに移って「パラツィオ・グラッシ」という美術館が今年の4月に完成していたらしい。
18世紀の御屋敷の改装し、内側に白い壁を張り巡らしつつ、天井のフレスコ画やドアの木枠などを活かし、「新旧が互いに刺激し合うような活力ある空間を目指した」という。
是非いちど訪れてみたいものである。
東京でも、さらに防衛庁跡地、渋谷駅、仙川、そして東大などでプロジェクトが進行中。
安藤の建築は関西が多いのだが、これで東京でも見るところが増える。
といっても、表参道にはまだ人が多そうなので近づけないのだが・・・
さて、「建築家・安藤忠雄の素顔に迫る25の質問」というコラムがなかなか面白かった。
Q:子供のころはどんな仕事をするのが夢でしたか?
A:夢というわけではないのですが、モノをつくるのが好きで、大工さんなんかに憧れていました
Q:建築家を目指す人に一番大切なことって何だと思いますか?
A:建築を面白いと思う純粋な気持ちと、その思いを貫く強さ、あとはあきらめずに頑張りきれる持続力ですかね。しぶとさは重要ですよ。建築は体力勝負なんです。
Q:建築家を目指す学生に見てほしい建築、読んでほしい本は何ですか?
A:それを自分で探すところから、建築を初めてください。
これはそのまま「画家」でも「サイエンティスト」でも当てはまりそうだ。
「科学を面白いと思う純粋な気持ちと、その思いを貫く強さ、あきらめずに頑張りきれる持続力」
研究室でできることは、「憧れ」や「思い」をつぶさないように育むことだろう。
ちなみに、その他の質問では
Q:好きな食べ物は何ですか?
A:食にはまったく興味がありません。あえて言うなら、早くてうまい“うどん”ですね。
Q:ちなみにお酒は召し上がりますか?
A:飲みません。
その他、クルマにも、建築以外の業界のアーティスト、俳優にも興味なし。
「仕事のストレスは、仕事で解消します」
やっぱり、世界の安藤はただ者ではない。