東北大学の附属図書館

昨日のことになるのですが、初めて東北大学付属図書館の本館を訪れましたた。
ほとんど医学分館で事足りるし、今やオンライン検索の方が圧倒的なので、というのは言い訳で、仙台に赴任してから一度行かなくっちゃと思いつつ機会が無く、もう8年経ってしまったことになります。
川内の北キャンパスという人文系の研究室があるエリアの、ひときわ敷地面積の大きな建物が図書館です。
図書館長の先生と、別件の打合せが終わった後、職員の方にコレクションをご案内頂きました。

蔵書は東北大学全体で合計370万冊のうち、250万冊がこの本館にあるという、いずれにしても気が遠くなる数字です。
開闢当時からの本や雑誌がこうやって大切に保存されているのを見ると、これこそ知の府としての大学の本質であるという気持ちになります。
1972年に立てられた建物は鬼頭梓氏のデザインで、地上2階、地下2階でコンクリートの打ち放し。
「ちょっと冷暖房の面では難があるのですが……」と仰るのですが、エントランスからの広々としたホールは非常に気持ちがよいものです。
閲覧席は1000席以上とのことで、喫茶店が周りにまったく無いキャンパスで、学生さんはどこで時間をつぶすのだろうかと思っていた謎が一つ解けた気がしました。
(この他に教養の講義棟には「自習室」なるものもあります)

本館の集密書庫等を見せて頂いた後、「狩野文庫」や「和算」関係、「漱石コレクション」などの貴重な資料の展示のところに行きました。

「漱石文庫」
 「漱石文庫」は、本学が所蔵する貴重なコレクションのなかでも、最も著名であり、文豪夏目漱石の旧蔵書約三千冊と日記・ノートの自筆資料など七百点からなっています。漱石の資料が本学に譲渡されることになったのは、漱石の愛弟子小宮豊隆が本学図書館長であったという関係から、東北大学で保管することになりました。小宮豊隆は、 漱石の小説『三四郎』 の主人公のモデルであるとも言われている人です。
 『三四郎』の広田先生が引越しをする場面で、手伝いにきていた三四郎は勝手に先生の本を読み始め、友人から「あとで借りて読め」と注意されています。漱石の蔵書も、弟子たちに借り出されていたようです。漱石文庫のなかには漱石が貸した本の記録帳があり、小宮豊隆の名前も記されています。
 漱石の旧蔵書で注目されているのは、漱石による書込みです。ある本には「面白イ。然シ要スルニ愚作 ナリ。」といった調子の批評などが書きつけられており、漱石の人となりが偲ばれます。  表紙は漫画家として知られている岡本一平(芸術家岡本太郎の父・作家岡本かの子の夫)の描いた夏目漱石の像で、岡本一平は、朝日新聞に漫画を掲載していましたが、漱石がそれを本にまとめて出版するようすすめ、序文も漱石が書いています。
 「漱石文庫」は貴重図書扱いのため、インターネットで手帳、日記等が公開されており、原資料はマイクロ ・フィルムで利用できます。
(http://www.library.tohoku.ac.jp/)(東北大学広報誌「まなびの杜 2002年春号より転載)


画像付きのこちらのサイト「椿 わびすけの家」に図書館の画像等もありましたので勝手に転載させて頂きます。

そうそう、東北大学附属図書館の方で構成される編集委員会なるものにより『理・工・医・薬系学生のための学術情報探索マニュアル—電子ジャーナルから特許・会議録まで』(丸善株式会社)という本が出版されているのですが、どこにも表に「東北大学」の文字が無いのが奥ゆかしいですね(もったいないというべきか……)。

*****
お昼すぎ、今年最後の細胞生物学の授業の準備をしていたら、京大のKさんから携帯にメールが入って、「今、蔵王で班会議なのだけど、今日の夜はエクスカーションで光のページェントを見にいくことになっています。予定空いてますか?」
うーーーん、かなりイロイロ詰まっている現状ではあったのですが、Kさんは恩人の一人なので断りがたく、同行することにしました。
昨日はかなり寒かったのですが、今日はちょっと緩んでいて、定禅寺通りから錦町公園にかけてのイルミネーションを見るには絶好の日だったようです。
歩道を歩く人の数も非常に多くて、とってもミーハーな時間を過ごしました。

さて、今週金曜日に図書館関係の方を対象に講演を依頼されているので、これからPowerPointを練り直そうと思っているところです。
by osumi1128 | 2006-12-19 21:59 | 東北大学

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


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