仙台の初売り

仙台のお正月は忙しい。
元旦はまず近くの神社仏閣に初詣(私はしませんでしたが)。
そして2日は恒例の「初売り」に出向く(みんながそうかどうか知りませんが)。
この日の仙台市中心部はおそらく七夕祭りの折に匹敵するくらいの人出である。
そもそも、デパートの類はなんと朝8時半に開店する。
8時半というのは私の規範では三が日に起きなければならないような時間ではなく、そもそもデパートというのはそんなに朝早くから行くようなところではないと思うのだが、かなりの人々は5時起きで開店前から並ぶのだそうな。
(店員さんも普段より早く6時起きで出社するらしい)
その他にも一番町の商店街もかなりのところが2日から営業している。
いやはや大変な行事で、一大事である。

人混みは嫌だなと思いつつも、食料品を買う用事もあり、気分転換と散歩がてらにFというデパートまで歩いて出かけてみた。

多くの方の目的は「福袋」をゲットすることらしい。
曰く「総額1万円の中身が5000円です!」とか、「2007円縁起福袋!」とか。
この福袋なるものが私にはあまりぴんと来ない。
何故、中身が分からないものに投資できるのか?
→一応、婦人服などではサイズごとに福袋が分かれているらしい。
何故、好きかどうかも分からないものにお金を払えるのか?
→一応、そのショップで売っている商品であるとか、「カシミアセーター」などの限定は付いている。
いや、それでも、この目で確かめないと……、と思っていたら、「中身はこれです!」と商品が示されている福袋を見つけた(これを福袋と呼ぶべきかは異論もあろうが)。
食器売り場からの福袋がいくつかあり、bodumというメーカーのフィルター式の小さめのコーヒーメーカーに、耐熱ガラスのデミタスカップ&ステンレスのソーサーというお洒落な組み合わせが6客、これで、1万円が5000円=50%OFF!!!ということで、10分くらい迷った。
ちなみに、迷った他の組み合わせでは、コーヒーメーカー、ガラスのポット、ガラスのティーカップとステンレスのソーサー6客というものもあり、こちらは15000円が10000円。

実はガラスのティーカップには思い出があり、小学校のときに同級生のお母様がご自宅で英会話を教えておられ、そこでたまーにお紅茶をガラスのティーカップで出して下さることがあった。
お母様は綺麗な方だったし、シャム猫はいたし(うちでは犬猫厳禁だった)、お友達は少女漫画を貸してくれたし、ということで、小さいときの記憶に乏しい私としては珍しく、ポジティブな思い出が残っている。
中でも、ガラスのティーカップというのは、何か幸せの象徴のような気がしたものだった。

で、売り場の方には申し訳なくも、しばし迷っていた訳なのだが、結局意を決して5000円の出費の方に決めた。
先日、エスプレッソ用のコーヒー豆を買ってしまったことにもよるかもしれない。

会計を済ませるとさらに「福引き抽選券」の補助券をもらった。
ちょうど傍で買おうかどうしようかと迷っている親子3人連れがいたので、他の買い物ですでに補助券が2枚あったのと合わせて、「これ、よかったら使って下さい」と差し上げた。
衝動的な買い物のせいで大きな袋を下げて歩くことになってしまったのだが、補助券3枚で抽選を行った少女は何か当てることができたかな? などと考えながら帰ってきた。
福袋を買うのはやはり、ちょっとだけ幸せに近くなれるのかもしれない。
by osumi1128 | 2007-01-03 01:39 | 雑感

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