雲の名前、大阪でウケたこと
2007年 04月 08日
年明け早々に本当は行きたかった沖縄には飛べませんでしたが(まだ根に持っている?)、3月の札幌と先日の欧州、そして3月と今回の大阪出張、すでに何度か飛行機を利用しています。
離陸のときはあまり気付かないのですが、着陸に備えて降下態勢になる際に、ちょうど雲の直上から、まさに雲中に入っていくのが見えるときがあります。
間近で見る雲は綿菓子のようでもあり、地上から見る雲の上や中にいるというのは、何度体験しても不思議な気分になります。
小学校の何年生だったか忘れてしまったのですが、夏休みの自由研究の課題で「雲」をテーマに選んだことを覚えています。
「絹層雲、積乱雲……」などの雲の名前の専門的な言葉を知り、「うろこ雲、すじ雲」などの言葉よりカッコイイと思った記憶が断片的に残っています。
昔から「分類」するとか「名前」を付けるという行為が好きだったのですが、「雲にもちゃんと名前があるんだ」ということを知る喜びを感じました。
友人のSさんが最近、飛行機を操縦する免許を取られたので、Kさんともども「いつか乗っけて下さいね」と御願いしてあるのですが、小さなセスナのような飛行機で雲の中に突入したらどんな気分になるのか楽しみです。
どちらかというと高所恐怖症かつ閉所恐怖症なので、絶対に鳶職にはなれないし、ロンドンやパリのホテルの、「一人で満員(小錦は入れないくらい)」のエレベーターなどでは気分が悪くなるのですが(『ダビンチ・コード』のロバート・ラングドン教授も閉所恐怖症でしたね)、飛行機はそんなに恐いとは思っていないのはどうしてでしょうね?
以前、ニースで学会があったときに、宿泊予約をするのが遅くなったらニースには宿が取れず、近隣のモナコに泊まる羽目になったのですが、その学会帰りの際に、モナコからニースまでヘリコプターに乗ったことがありました。
6人乗りくらいの大きさだったのですが、飛行機とは違う乗り心地で面白かったです。
飛行機だと、最初に滑走路を高速で走って浮力を出す訳ですが、ヘリコプターはそのまま上へ上へと上がっていくのが不思議でした。
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土曜日のCRESTの市民公開講座は、大阪歴史博物館というところで行われました。
今回は70分という、比較的長めの持ち時間がありましたので、Keynoteのスライドで70枚くらい、ゆったり目に組みました。
(通常のセミナーでは、私は1分2枚見当です)
領域統括の津本先生からご紹介を頂いた後、「大阪の皆さん、こんにちは。仙台から参りました大隅です」と挨拶しますと拍手(!)が起こりました。
さすが大阪、というか、最初に名乗った後の拍手というのは、そう滅多にあることではありません。
そこで、「ありがとうございます。実は、母方の祖母は船場の生まれなのですが、私は鎌倉生まれで東京育ちのようなものなので、なかなか上手くボケたりツッコんだりできませんが、どうぞ宜しく御願い致します」と言って始めました。
70分というと、通常の90分の授業よりは短いですが、うちの医学部の60分授業よりは長めなので、ジョークを入れる暇があります。
実際、難しい話を長く聞いてもらうには、ときどきジョークでブレイクを入れないといけないと思います。
そこで今回は、4分の1くらい進んだところのまとめを話した後に、「この歴史博物館はお隣がNHKの放送局ですが、ここで(この話をまとめたタイミングで)『ガッテン』と叩いて頂けるとよいかと思います」と言ってみましたらドッと笑って下さいました。
いやー、大阪の市民の皆さんって、やさしいわー。
非常に私もencourageされましたので、さらに、別のタイミングでは、「最近、最近、似非科学などが言われていますね。某テレビ局の<あ>で始まる番組なども問題になりましたよね。」(ここで笑い)
「皆さんもいろいろなお話を公開講座などでお聞きになると思いますが、そのときに<科学的>であるかどうかの判断で良い方法があります」
などと、大事なポイントに注意を向けてもらったり、ちょっと疲れてきた様子の際に「三択問題」を入れて手を挙げてもらったり、ちょっとした知識について伝えた後に「はい、このタイミングでは、<へぇー>と言って頂くと有り難いです。脳科学トリビアでした」などとブレイクしたり。
皆さん、盛り上げて下さって有り難うございました!
要するに、専門用語の割合が多い話が続いた後には、ちょっとなごめる言葉が欲しいのが聴衆の心理だと思われます。
私は、サイエンスの話がエンターテイメントになってもらえたら良いなと思っているので、中身もさることながら、こういうことが気になるのですね。
あと、スライドの見せ方なども、詰め込みすぎないことが肝心です。
Keynoteは、PowerPointよりもプロっぽく仕上げるのには適したツールが揃っています。
この市民講座は5回シリーズでCRESTと読売新聞が主催されたのですが、ちょうどトリを務めさせて頂きました。
関係者の方々に心から御礼申し上げます。
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今回の関西出張では神戸のN先生ご夫妻にもお世話になりました。
N先生は研究分野が近く、いろいろご教示頂いていますが、奥様ともども、ご一緒させて頂く機会が多く、その度に学ぶことが多いです。
研究が素晴らしいことは言うまでもないのですが、とにかく文学や哲学まで広い見識をお持ちなのと、オペラやワインまで人生を楽しむ部分でも蘊蓄が多く、お話がとても楽しいのです。
お宅にお邪魔すると美味しいお料理でおもてなし下さって、でも私にも真似できそうなレシピなので参考になります。
N先生はちょうど干支が一回り違うのですが、人生の先輩として尊敬しています。
ああいう風に年を重ねることができたらと、いつも思います。














