国家公務員試験でライフサイエンス科目を必須にする
2007年 04月 11日
桜が終わっていたのが残念でした。
仙台はちょうど今、5分咲きくらいでしょうか。
うちのラボは明日花見の予定。
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学術会議は人文系(第一部)、生命系(第二部)、理工系(第三部)と分かれており、第二部の下に、基礎生物委員会、応用生物委員会、基礎医学委員会・・・などがあります。
さらに、基礎生物委員会の下には、分子生物学分科会、発生生物学分科会、生物教育分科会・・・などがあるという仕組みになっています。
分科会には全国全分野で2000名いる連携会員の方々も加わります。
分子生物学分科会は分子生物学会と直接のつながりがある訳ではなく、ただし、関係するメンバーが分子生物学分野における問題点などを取り上げ、対外報告やシンポジウムを行って情報発信するというシステムになっています。
理工系(第三部)ではポスドク問題等を横断的に扱う分科会を立ち上げたようですが、第二部はそうなっていません。
ただし、この問題は生命系の複数の分科会で取り上げられていることは確かです。
なにせ、現状で日本には16000名ほどのポスドクがいて、そのうちの約40%が生命系です。
そのキャリアパスは非常に重要なことだと認識しています。
もう一つ、関連して重要なことは、生命科学系の教育の問題です。
初等教育にどのように生命科学系の知識や物の考え方の基本を盛り込むかは、文系・理系の枠を超えて極めて重要なことだと思います。
300日問題やら、代理母やら、そういう倫理的な問題についても、現在の生命科学の知識をコンセンサスとしなければ、うまく法律を現実に合わせることができないと考えます。
そこで提案なのですが、国家公務員試験(とくにI種)を改革できないでしょうか?
第一の改革は年齢制限の撤廃なのですが、その他に、試験システムの改革が考えられます。
平成19年度のI種採用試験のあらましはこちらのようになっています。
第一次試験の「教養試験」の中身は現状でこうです。
公務員として必要な一般的な知識及び知能についての筆記試験
出題数は55題、うち25題(時事[3]、文章理解[10]、判断・数的推理(資料解釈を含む。)[12])は必須とし、残りの30題(自然[10]、人文[12]、社会[8])から20題を選択
ということは、「残りの20題」に「人文+社会」を選択すれば「自然」はまったく勉強しなくても大丈夫、ということになりますね。
つまり極端なことを言えば、高校時代からまったく生物学や遺伝学に触れなくても、公務員のキャリア組になれる訳ですね。
ちなみに、I種の定員は、文系が300名、理系が290名ですが、理系の3分の1は農林水産省系と思われます。
どのようにライフサイエンス科目を必須にするかは個別のこととして、もし「必須科目」となった場合には、次のような波及効果があると思われます。
1)大学の教養部で、ライフサイエンス系科目が現状よりも重要視されるようになる
2)国家試験の予備校でライフサイエンス系科目を教える講師の需要が増える
3)ライフサイエンス系の素養を現状よりも備えたI種国家公務員が増える
とくに最後の3)からのさらなる波及効果は、教育問題、研究費問題、環境問題、医療問題等、非常に広い範囲に渡ることは間違いないでしょう。
さて、こんな提案、如何でしょう?
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ところで、ちょうど海外出張前できちんとフォローできなかった話題を1つ。
3月下旬に「女子高校生春の学校—ジュニア科学塾」が神戸で開かれました。
募集人員75名に対して2倍の応募があったそうです。
実験や「サイエンスカフェ」も行われたとのこと。
この読売新聞の記事にはお名前が出ていませんが、産業技術総合研究所の相馬芳枝先生がご尽力なさいました。














