PSC & SCA
2007年 06月 15日
でも、とにかくつながらないと不安に陥るほどの依存症です(涙)。
今朝、朝食を食べながら沖縄の地方紙を読みましたが、仙台をベースにしている河北新報よりも、さらにローカル話題満載のような印象を受けました(科学者としては1回だけで判断すべきではありませんがー苦笑)。
一面トップは「沖縄県における死亡原因の変化」で、メタボ系疾患が急に増えたことを取り上げており、これまで「長寿県」を誇りにしていたのが、男性だけでなく女性も悪い方に転落しそうな気配ということでした。
今日のPacific Science CongressのKeynoteで、琉球大学の名誉教授の栄養学系の方が「沖縄の伝統食はいかに健康的か」というお話をされたのですが、そのお話の趣旨全体はまったく異論はないのですけど、データの示し方がちょっとなあ……と思いました。
だって、例えば「もずくとその抽出物を食べさせた場合に、もずく食の方が血清中のコレステロール値や中性脂肪の値が大きく減少する」というような比較でさえ、被験者の人数や性別、年齢構成も書いていなければ、何日、どんな風に食べたのか、まったく示されていないのです。
また、「食べ物」として摂取するもずくの方が、その抽出成分(名前は忘れました)よりも健康増進効果が高い、ということを言いたいのは分かるのですが、「もずく」はおそらく「甘酢風味」で食するのかと思うのですが、そうすると、その抽出成分の場合に比べて、やはり健康に良いとされる「食酢」を摂取している点も異なるので、単純な比較はできません。
市民公開講座ではなく科学者相手のKeynote Lectureなのですから、もう少しプロのお作法に則ってほしいと思いました。
(いえ、本当は、市民公開講座だって、きちんとしたデータを示すべきと思います)
午後にGender関係のセッションで15分ほど喋りましたが、よくありの話でなく興味深かったのは、「サモアの日系グローバル企業で働くオンナノコ達」という内容の発表でした。
グローバル化すると、安い労働力を求めて工場が開発途上国に作られる訳ですが、そこで「女工哀史」のようなことが当然生じるのですね。
普段、頭では分かっていることを、リアルな写真とともに見せられると、ナルホドと思います。
現地に出向いてインタビューする、という「社会科学系」アプローチで、統計は出てこなかったのが残念。
PSCの方は、サモアにしろフィジーにしろ、良く行く国際会議ではお目にかかれない国の方々が参加しておられ、ああ、地球には本当に沢山の国があるのだ、ということを再認識しました。
さらに夕方、アジア学術会議(SCA)の総会に参加したのですが、机の上に小さな国旗が立ててあり、いわゆる国連などで見られるような「国際会議」の雰囲気を感じました。
今回は、Energy & Environmentに関するjoint statementを出す、ということで、それについての議論もなされていました。
それぞれ、国としての立場や経済力も違う中で、合意した文書を提出するというのは大変なことだと思いました。
明日はSCAの方でやはりgender関係のセッションがあります。
こちらはコメンテーターなので気が楽です。
Gender関係といっても、国によっても扱われ方が違いますし、同じ国の中でもいろいろ派閥があるようですね。
基本的には個人個人の経験や信念になるのでしょうが。