ブックガイド 文庫で読む科学

実はまだ全部読んではいないのですが、近刊の『ブックガイド 文庫で読む科学』(岩波科学ライブラリー132)をご紹介しておきます。

友人の数学科のKさんが9人の紹介者の一人になっていて、「心は燃えていたではないか(ルカ、24:32)」という章を執筆されているのですが(タイトルがKさんらしい)、シュレーディンガーの『生命とは何かー物理学的に見た生細胞』や、朝永振一郎の本の他、いくつか数学への愛を感じさせる本のご紹介の中に、目を引く1冊がありました。
『算法少女』(遠藤寛子著、ちくま学芸文庫)というもので、「同名の江戸時代の和算書から想を得た歴史小説」とのことです。

 当時、高い水準にありながら数学という学問に和算は発展しそこねた。なぜ科学をするのか、実利でも趣味でもない、心の中でカッと燃えるように信じているものを失ってしまえば、学問の発展は止まる。(文庫で読む科学より)


是非読まなくっちゃ!
by osumi1128 | 2007-06-20 23:44 | 書評

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


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