学術会議のシンポジウム・つづき

東京に1泊して、今朝は初めてラジオの番組収録をしてきました。
青森放送の「サイエンスカフェ」という軽い科学情報番組なのですが、作っているのは東京の制作業者さんで、スタジオは虎ノ門でした。
9分の番組で、男性のマスターと女性のウエイトレスのアナウンサーお二人が進行役。
ゲストとのやりとりが2分半くらいずつ2回という構成で、その間に1曲入ります。
11月のテーマは「脳科学」ということでゲストになったのですが、4回分の番組を一気に収録する段取りです。

9時半から打合せを30分ほど行い、台本の確認とどんなことを話す予定か、などを確認した後、いよいよ、スタジオ入り。
中は本当に音を吸収する作りになっています。
小さな机にマイクが3つセットされていて、そのうちの1つの前に座ると、ちょっと緊張。
ガラス張りの向こうの部屋にディレクターさん達がいます。

いやー、プロの方は、本番になると本当にプロなのだと分かります。
女性はとっても可愛らしい雰囲気のお嬢さんでしたが、はきはきとした良い声をお持ちでした。
男性のマスター役の方もイケメンのオニイチャンでしたが(失礼!)、実際の年齢よりもかなり年上目の声を作っていて、それがちょっとお芝居的で、笑いたくなってしまうのですが、ガマン。
約2分半ずつどんどん収録していき、録り直しは本当に数回だったので、あっという間に1時間くらいで終わってしまいました。
「今日は早かったです」と言われましたが、あまり分かりにくい専門用語などがあった場合に、もう一度噛み砕いて喋り直したり、あるいは、ブレイクの間の会話が面白かったので、それをもう一度、録ることにしたり、ということになると時間がかかるそうです。

実は、小さいときになりたかった職業(沢山あるのですがー苦笑)の1つが「アナウンサー」でした!
ちょっと疑似体験をさせていただきました。
放送は11月の月曜日の予定。
どんな風に聞こえるものなのか、ドキドキです。

*****
さて、昨日の日本学術会議公開シンポジウム「研究・教育者等のキャリアパスの育成と課題」の続きになります。

私の次の方は、阪大のキャリア支援事業の例について、どのようにして産学連携のポジションを作り出すか、というような作戦をご紹介下さいました。

その次のアステラス製薬会長の方は元々獣医学部で、薬理学系、現在は東大の寄付講座で客員教授という方でしたが、製薬会社さんはかなり博士卒やポスドク経験者も採用しているとのこと。
ちなみに「中途採用」ではなく「キャリア」と呼んでいると仰ってました。
重視する点は「きちんとした専門性」がまず一番とのことでしたね。

その後はリクルートエージェントという転職支援の会社の執行役員という肩書きの方(まだ若い)で、企業の側のニーズと就職希望の方々のスキルや指向性とのギャップなどを指摘されていました。
「何歳くらいまで大丈夫でしょうか?」という会場からの質問に対しては、「何歳までとは言えず、そのときどきのニーズ次第、ということでした。
景気が良くなっている今は、いろいろな企業も博士やポスドクを採用する可能性が高いのではとの分析。

最後に、文科省の山脇課長がキャリアパス多様化に関係するいくつかの施策について、その背景から説明されていました。
フロアの学部生の方(女性)からは、「もっと大学院の入り口を厳しくすべき」という指摘などがなされました。

この時点で、すでに1時間以上の超過になっていて、総合討論は30分も取れませんでしたが、T大学のS先生(女性)は、「今は大学の教員が疲弊しすぎ」というご意見も仰ってました。
最後に、私から「これまでの議論に上がらなかったこととして、高校1年の時点での理系・文系の振り分け、教養を短くして専門を前倒ししたことなどもある」ということを申し述べておきました。
6時間半以上にわたるシンポジウムでしたが、かなりの方々が最後まで残っていました。

さて、問題はこれからです。
昨日のシンポジウムをどのような形で学術会議からの声とするのか、生物科学分科会委員長の中野先生他の手腕に期待したいと思います。
また、ボトムアップの声は、いろいろな方面から出されることが有効であり、さらに、そこにきちんとした根拠(数字)があることが必要です。
男女共同参画学協会連絡会が行っている第2回のwebアンケート「科学技術系専門職の男女共同参画実態調査」は、実は共同参画問題だけでなく、キャリアパス関係の設問を沢山入れてありますので、この問題に関心のある方々は、是非、ご協力下さい。
その部分のみの分析を行って役立てることが可能です。
回答には20分ー30分程度を要します、と書いてありますが、そこまで長くはかかりません!
回答数が多ければ多いほど、実態調査の結果は真実に近づくでしょう。
締切は今月末です。

* ****
科研費は、とりあえず部局の事務方チェックに回しました。
週末の間にもう少し文章を練りたいと思いますが、まずはご協力頂いた方々に感謝!です。
by osumi1128 | 2007-10-19 22:04 | 科学技術政策

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


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