BMB2007共同参画企画満員御礼
2007年 12月 13日
会場の定員は240名くらいのところに300名余の方々が集まって下さいまして、大入り満員御礼でした。
お弁当(大会本部よりご支援)にありつけなかった方、立ち見になってしまった方、申し訳ありませんでした。
「アカデミアにおいて研究者人生を楽しむ」という全体テーマの企画でしたが、第一部は5名の多彩な顔ぶれの講演者(♂2名、♀3名)に各自7分という、極めて短い時間での話題提供を頂きました。
東大の菅先生の「米国のメンター制度」、北大の有賀先生の「大学の支援」、福島医大の小林先生の「学内環境整備」、理研の北爪先生の「私の履歴書(子有り)」、奈良先端の高橋先生の「ノイズは無視!」と、それぞれ聞き応えのある講演だったので、事後のアンケートでも「もっと聴きたかった」という声が続出でした。
第二部はパネル討論ということで、元コロラド大学教授の末岡先生にもアメリカの制度の良い点のご紹介(例えば、個人の裁量で、子供を教授会に連れてくるなど)を皮切りに議論を深めました。
フロアからも「組織内に保育園などを作りたいのですが、どうしたらよいのでしょうか?」などの質問を受けました。
また、「研究者の中だけで閉じないで、市民等の理解を得るよう働きかけるべき」というコメントも頂きました。
本当にあっという間の1時間でした。
アンケートもかなりの回収率に上りましたので、これから、取りまとめて報告書を作成したいと思っています。
ご参加下さった方々、本当に有り難うございました。
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今回の学会参加で、研究面での収穫は、「質量分析でイメージング」というワークショップで話を少し聴けたこと。
先日、田中耕一さんから紹介のあった論文のレベルはもうはるかに超えていて、実用レベルに達しているようです。
おお、これは即、使える!ということで、共同研究を申し込むつもり。
初めて学会発表した細胞生物学会で、N先生のin situハイブリダイゼーション法という、当時まだ日本でほとんど行われていなかった発表がありました。
ちょうど自分の口頭発表の裏番組で聴くことができなかったので、自分の発表が終わってすぐに別会場に駆けつけ、N先生が出てくるのを待ちかまえて「スライドを見せていただけないでしょうか?」と言って、35mmのスライドを1枚、1枚かざしながら、スライドに映ったmRNAのシグナルに見とれたことを思い出します。
「遺伝子発現産物を可視化できる」つまり、「遺伝子がどこで働いているかを、目に見える形で示せる」ということに感動しました。
また、そのとき着目されていた遺伝子は非常に興味深いものだったので、他の組織で見てみたいと、当時はまだ大学院生だったのですが、速攻、共同研究をお願いしたのでした。
上記の質量分析組織イメージングは、特定の分子を見るだけでなく、もっと網羅的に多様な情報を一度に得ることが可能な技術です。
いやー、スゴイ世の中になったものです。
だからこそ、そういう成果をきちんと伝えていくことが益々必要なのだと再認識しました。
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明日は即、帰仙します。