アル・ケッチァーノ

ワーク&ライフバランスの悪い生活を続けていますが、この連休は(本当は原稿を抱えているのですが)久しぶりに友人たちと過ごしました。
お正月明けにお茶のお稽古の仲間2名から「いつ休みが取れるの?」とさんざん言われていて、「うーん、じゃあ、2月の連休なら……」と言ってあったのですが、どこに行こうという相談の折に、山形県は鶴岡にある「アル・ケッチァーノ」というお店が美味しいと評判なので、行ってみたい、とリクエストしたら、「10日のディナーが取れたけど、どうする?」ということになり、じゃあ、9日にまず仙台入り、10日の朝から移動して、夕ご飯を食べて泊まって、翌朝出て戻る、という予定になりました。
……で、調べて頂くと、仙台〜鶴岡は、高速バスなら2時間くらいなのですが、JRを乗り継ぐと結構かかることが判明。
「ま、のんびりすればいいんじゃない?」というお友達のコトバにより、決行することになりました。

いやー、ほんとに遠かったです!
往路は新幹線で秋田経由、特急いなほに乗り継ぐルートでしたが、いなほが停電により大幅遅れ、10時頃に仙台を出て、鶴岡に着いたのが16:30くらい。
香港にだって着いちゃいますね(笑)。
でも車窓からは雪に埋まった田んぼ(なのだと思われる)が純白で綺麗でした。

鶴岡からお店まではタクシーで15分くらい。
運転手さんは、庄内空港からなど、何度もお客さんを運んでいるとのこと。
「この辺は人が少ないから、もっと仙台から連れてきてよ」と言われましたが、確かに産業は少なそうです。

お料理は予約の際にすでにコースをお願いしてあり、以下の10品ありました。
(メニューを頂いていないので、名前は私が勝手に付けています)

イカ墨練り込み手打ちスパゲッティー、烏賊添え
鱒のスモーク、ミルフィーユ仕立て
庄内牛のタルタルステーキ
庄内米(はえぬき)のリゾット、牡蠣を添えて
のどぐろのソテー、拍子木長芋のバルサミコ風味とともに
鱈のグリル、青のり風味ソース
蛍烏賊のパスタ、トマトソース
フォアグラと牛タンのテリーヌと薄切り牛タンソテー、春キャベツ添え(画像)
子羊のグリル&ロースト
チョコレートムース、塩のチョコレートとジェラート添え

アル・ケッチァーノ_d0028322_19531467.jpg
どれも量はさほどではありませんでしたが、完食するとさすがにお腹一杯。
地元出身のお姉さんに選んでもらったワイン白、赤(銘柄記憶できず)とともに頂きました。
「イタリアン」というよりも、「庄内風イタリアン」というのでしょうか。
油も塩もきつくなくて食べやすかったです。

シェフの奥田さんは30代後半の方ですが、地域振興も頑張っているようです。
素材はみな、フードマイレージの少ない、地元のもの。
お店をVeg-Italianと呼んでいるのも、とくに旬のお野菜を大事にしているからですね。
ちなみに、お店の名前は「(美味しいものが)あるけっちゃの(=ありますよ)」というのが由来とか。
昨年、姉妹店としてお隣に「イル・ケッチァーノ」も出来ていました。

復路はすべて在来線で3回乗り換え。
羽越本線、陸羽西線、奥羽本線、仙山線と乗り継いで、所要時間は3時間42分。
もう一度行ってみたいけど、やっぱり、次回は高速バスか、飲まないドライバーを連れて行くしかありませんね(←非現実的)。
時間帯が違うので単純な比較はできませんが、羽越本線、陸羽西線に比べて、奥羽本線と仙山線の方がずっと乗客数が多いことに気付きました。
地方の中でもさらに地域の差があるということですね。

地球温暖化でもっとも恐れていることは、絶滅する生き物も多いだろうとは思いますが、きっと人間の食べ物が少なくなるだろうなということで、(私にとって)究極には苦手な昆虫まで食べないといけないのではと恐れています。
そういう意味でフードマイレージも間接的には重要だし、生産者の顔が見える範囲でというのは、食べ物を工場で作るというコスパを追求する方向と対極にあります。
でも、問題はいろいろ絡み合っていて、単純ではありません。
やれやれ・・・
by osumi1128 | 2008-02-11 19:54 | 味わう

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


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