米国大統領選

アメリカという国は広い。
西海岸から東海岸まで移動するのに時間がかかるだけでなく、(当たり前なのですが)その間にさらに時差が3時間もあるというのは、やはり広大な国だと実感します。

以前、日米先端科学シンポジウムの打合せをハワイで行った際、初めて「電話会議」を経験しました。
米国側の出席者は電話会議の経験があるようで、「なるほど、皆で集まるのが大変な国だから、こういう仕組みで会議をするのだな」と納得しました。
今なら大がかりなテレビ会議でなくても、Skypeなどで済ませるのかもしれませんね。
何かというと霞ヶ関に集合がかけられる日本というのは、参勤交代の伝統もあるのかもしれませんけど(あるいは大宝律令か?)、一見、中央集権的ですね。
その実、いろいろな組織がものすごく縦割りなのですが……。

さて、中学校の生徒会をもって政治の世界から足を洗ったので(笑)、そっち方面の話題は取り上げて来なかったのですが、今回、どうなるか見守っていた米国大統領選の状況がそろそろ見えてきたように思うので、この辺で覚え書きを認めておこうと思います。

今回は民主党に揺り戻しが来ることは大方の予測だと思います。
その中でバラック・フセイン・オバマ上院議員とヒラリー・ローダム・クリントン(ローダムは旧姓)上院議員の争いはどうなるのかについて関心を持ってきました。
オバマ氏は米国史上、初めての黒人候補(ただし、母親は白人)、クリントン氏は初めての女性候補、という、どちらもWASPの男性というこれまでの候補とは異なるなマイノリティーに属する点は、それぞれの政策論もさることながら、大いに注目に値します。
インターネットやメディアがどのように活用されているかについても、米国大統領選は先駆的かもしれません(そのもたらす効果も含めて)。
両者の政策についての論議はここではしませんが、1点、取り上げておきたいことがあります。

アメリカという広大な国で、このように長い時間をかけて予備選を行うというルールで戦う限り、クリントン氏に勝ち目はありません。
その理由は、彼女が女性であり、オバマ氏よりも年齢が上だからです。
オバマ氏は46歳、かたや、クリントン氏は60歳。
体力的にどちらが勝るか、平均的に比べれば自明です(個別の健康事情については知りません)。
実際に、選挙戦が進むにつれて、オバマ氏が追い上げて、追いつき、追い越そうとしているのは、私には体力的な面が大きいのではと、たまに見るTVニュースの映像から感じています。
ちょうど、出たてのアイドル歌手がメディアに曝されるようになると、何故かだんだん綺麗になる(同時に、視聴者側も慣れてくるので、より好ましいと判断するようになる)のと同じような捉え方ができるのではないでしょうか。
かたや、ヒラリーはすでにビル・クリントンのファーストレディーでしょっちゅうメディアに出ていて、最初は安心感があったのに、だんだん疲れてきている印象です。

もし、WASPの若い女性と黒人男性の年長者との戦いならどうなるか。
うーん、若すぎても駄目でしょうね。
黒人の若い女性vsWASPの男性年長者。
これは、今の時点では前者に、それだけの人材がいるか、まだわかりませんね。
(コンドリーザ・ライスはすでに52歳だし)
WASPの若い男性と戦える黒人の女性年長者となると、後者はさらに人材不足。

つまり、アメリカは若い国で、自由で、何でもあり(という建前)の国なのですが、この選挙ルールで行う限りにおいて、女性大統領がいつ出現するかは、難しいというのが私の予測です。
これは、女性の首相や大統領がすでに複数輩出されているヨーロッパの国々と、大きく異なる点だと思います。

JFケネディーがニクソンと大統領選のテレビ討論を行ったのが、JFKが42歳のとき。
その後の選挙戦のやり方に大きな影響を与えたマイルストーンですね。

*****
今晩のNHK教育テレビで放映されるサイエンスZERO「夢の万能細胞に挑む」では山中さんが出演されるようです。
奇しくも、京都で見ることになります。
メディアが「万能細胞」と呼ぶことには大きな抵抗がありますが、山中さんが生命科学の研究を目指す若い方を惹きつけて下さったらいいなと思っています。

ところで、COCON KARASUMA古今烏丸というビルの中にリスンというインセンス(お香)のお店があるのですが、大のお気に入りです。
150種もあるインセンスの色合いと名前がとても素敵で、「花壇のイメージ」「サボテンの透明感」「みかん畑」などなど、ひとつずつ嗅いで選んでいくのはとても楽しい。
お香のホルダーも、ステンレスあり、陶器あり、ガラスあり、皆とてもお洒落です。

ちなみに、ラットに毎日違う匂い、例えば、バニラ、シトラス、シナモンなどを嗅がせると、脳の中で新しく生まれる神経細胞が増える、という実験があります。
リンクを入れておこうと思ったのですが、このホテルのインターネットから、何故かPubMedの検索エンジンが動かないので、後で更新します。
すぐ気になる方は、Lledo MとneurogenesisでPubMedしてみて下さい。

追記:上記の論文はこちらになります。
by osumi1128 | 2008-03-01 21:22 | 雑感

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


by osumi1128
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31