子供の絵
2008年 03月 05日
CREST「脳学習」という研究費の、年に一度の領域報告会です。
一年の進捗状況を領域統括とアドバイザーの先生方の前で報告するので、緊張します。
中間評価が終わったところで、今年は本当に刈り取り追い込みの年になります。
朝乗ったタクシーの運転手さんとの会話。
「お客さん、どちらから?」
「仙台です」
「いやー、大阪の景気はホンマに悪いんですわ。ほら、この道、以前の3分の1しか車がいてません。もう、東京の圧勝でんな。」
(すみません、大阪弁ネイティブの方、言葉遣いが間違っていてもご容赦を……)
「まぁ、他の地域もそうですからね……」
「いや、大阪は前は東京に対抗してたんですがね。ホンマ、東京の一人勝ちでんな」
「知事さんが、新しく、若い元気な方になりましたよね?」
「駄目でんな。根本が腐ってるさかい、頭を変えたって変わらんですわ」
てな具合で、ずーっと愚痴?を言ってはりました(こちらも西の言葉にすぐつられて訛ってしまうのは、母方の祖母が船場の生まれのせいかも……)。
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ちょうど、昨日は、まさにその「東京」にいたのでした。
東京の丸の内エリアの新ビル建設ラッシュは、まだまだ続いています。
東京駅そのものも大規模な改修をしますし。
小さいときに住んでいたのは逗子という、鎌倉の隣の小さな市で、当時は横須賀線で東京に出るときの終点の駅が「東京駅」だったので、昔から馴染みがあると感じていたのですが、最近の東京駅周辺の変貌は著しいですね。
これだけ新しい建造物を作ることができるというのは、それだけ経済状態が良いということだと感じます。
一方で、ここまで東京に一極集中して大丈夫なのかということにも、漠然とした不安を感じざるを得ません。
関東大震災が再来したら、という想定もありますが、ヒートアイランド化もどこまでいくのでしょうね。
幸い、東京には皇居〜赤坂御所〜明治神宮というグリーンベルト地帯が緩衝域になっていますが。
東京国際フォーラムの近く、丸の内の南エリアから北に向かって歩いているときに、建築現場の塀(へい)と言えばよいのでしょうか、道路との境になっているところに、子供達の絵がプリントされているのを見つけました。
歩きながらだったので、よく覚えていませんが、何かコンクールとして子供達から絵を募集して、「ウキウキ賞」「ワクワク賞」「ユニーク賞」などなど、入賞したものが白い塗装の上にプリントされています。
看板といえば、昔は字や絵をかく職人さんがいましたが、今やこんな技術も開発されたのだなぁと思いました。
殺風景な塀だけがあるよりも、道行く人の心を和ませていますね。
木々の絵がプリントされていたりするのは見たことがありましたが、「子供の絵」というのが斬新でした。
そもそも、子供の絵をまともに見るのは久しぶりでした。
のびのびとしていて、想像力が豊かで、やはり、普通のオトナにはないタッチです。
スタッフのお子さんが夕方や週末によく立ち寄ってくれるのですが(自分の意志ではなくて、お母さんの都合なのですが)、ホワイトボードにいろんな絵(のようなもの?)を描いたりするのを見ても、子供の自由さは凄いなあと思います。
たぶん、私の場合には、「教育ママ」だった祖母に遠近法を教え込まれたり、放課後の各種習い事の一つだった絵画教室に通ったせいかと思うのですが、小学校の時点ですでに「普通」の絵しか描けないコドモだったので(色の組み合わせや構図のバランスなどのセンスは身につきましたが)、こういう自然な絵を羨ましく思いました。
ピカソが天才なのは、若い時期に、ものすごく写実的な絵も描けるだけの技術を習得した上で、晩年になってもコドモのような感性を維持していたことだと思います。
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伊丹空港からのアクセスでした。
今週、土曜日はサイエンス・エンジェル報告会です!
こちらも、今年度1年の活動について振り返る節目のイベントですね。