受動態
2008年 03月 11日
このまますんなりと春になれば良いのでしょうが、なかなかそうもいかないのが常です。
3月一杯お雛様にしておこうかと思ったのですが、今朝来たらセミナー室に綺麗なお花があったので、そちらを拝借して、トップ画像を変えました。
朝一番にチェックしたメールで、先日投稿した総説の2nd revisionの指示が来ていました。
3人の査読者のうちの一人が非常に細かく、いろいろと(いわば難癖を)言ってくるのですが、最初の査読のときにコメントを付けなかったところに2回目で言及するのはルール違反ですね。
まあ、Editorは「3週間以内に再々投稿せよ」と言っているので、好意的。
もうあと少し、ほんの一息というところです。
学生さんの論文の方も再投稿直前。
「お祝いはアクセプトになってからにして下さい」と言われてしまったので(^_^;)、はい、それまで待ちます。
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ランチタイムの英語のレッスンの折に、皆さん受動態(受け身)の文がちょっと苦手そうだったので、どうしてかなぁ、どうしたらよいのかなぁと思っていましたが、先日のCREST領域報告会の折に、酒井邦喜さんの発表で少しヒントを頂いた気がしています。
もともと、日本語にはきちんとした「受動態」の概念が少ないようです。
形の上でも「れる・られる」は尊敬語と同じになってしまいますし。
「先日、脚の骨を折りました」が英語では「My leg was broken the other day.」という受け身になるというのは、「脚の骨は自分で勝手に折れるのではない」からですね。
何かの作用が働いて、結果として「折られる」訳です。
ちなみに「先日、脚の骨を折りました」の主語は「私は」なのでしょうが、これも曖昧だし、「私」が「自分で自分の脚の骨を折る」のではないことも暗黙の了解。
「私について言えば」が省略されているといってもおかしくないですね。
ですから、「英語で考える」ためには、「主体は何か」「どんな作用が何から何に対して働いているのか」をイメージすることが大切なのだと思います。
「本」→(interest)→「私」なら、「The book interested me.」でも、「I was interested with the book.」でも良く、だから「The book was interesting for me.」(「本」はinterestする主体)は正しくて、「I was interesting by the book.」とは言わない、というような関係性ですね。
そのあたりの「関係性」の理解を生む前に「これは、こう訳します」だと応用がきかなくなってしまって、一つ一つ覚えなければならないから、余計大変になります。
「同じ使い方をする仲間」の単語を、頭の中で同じフォルダに入れるようにすることも大切ですね。
逆の言い方をすると、そのフォルダの名前の「タグ」を付けておくということでもあります(例えば、他動詞、だったり、びっくり系、だったり、というように)。
タグが付いていると検索しやすい、つまり、思い出しやすいのですね。
上記で言えば、interest, inspire, stimulate, surpriseなどは「びっくり系」です(笑)。
タグはたくさん付いているとより便利で、「確か、あの本で読んだはず」でも「あの俳優さんの台詞に出てきたあの言葉」でも、引っかかる頻度が増すのでしょう。
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ところで、東日本放送と東北大学のジョイント企画として「東北大学の新世紀」という番組が放映されています。
脳科学グローバルCOEのメンバーの福田光則先生や、山元大輔先生もすでに登場、あ、数学科の友人K先生(イニシャルにする意味無し!)も出ているのですが、うちの研究室も今度、5月頃に取り上げられることになりました。