上海出張

投稿・再投稿中の3つの論文のうちの一つが無事に受理され、気持ちも晴れやかに日曜日から上海出張に行って来ました。
実は中華国際航空Air Chinaで仙台からの直行便があるのですね。
週に4便なのですが、混んだ成田を使わなくて良いのは本当に有り難い。
お正月に「そうだ! 香港に行こう」をしてきたところですが、中国大陸領内に足を踏み入れるのは初めて。

今年10月にグローバルCOEの国際シンポジウムを上海で行う計画を立てていて、先方のオーガナイザーの方との打合せでした。
実際のオーガナイザーとなるI先生ほかとご一緒で、相手方は復旦大学(Fudan University)の神経科学者。
ちなみに、復旦大学は魯迅(ろじん)ゆかりの大学です。
(「え? 魯迅って誰?」という若い方のために、Wikipediaをリンクさせておきます。)

上海浦東国際空港は市内から4、50分のところにあるのですが、同行の3名でタクシーに乗ろうと並びましたら、長蛇の列。
その間、正規ではないタクシーの呼び込みがもの凄く、仙台で余っているタクシーを運転手さんごと移したらよいのでは?というくらい、乗るまでに時間がかかりました。

青松白大酒店Pine City Hotelという宿泊先は、明日の訪問先の復旦大学の医学部の目の前だから選ばれたのだと思いますが、十分広くて(閉所恐怖症なので)設備も整っていて(お湯を沸かすポットあり)、とくにインターネットが無料なことが気に入りました。
……が、Macとの相性が悪く、Safariも使えず、IEからexciteへもアクセスできず、そういう訳でしばらくブログをアップできませんでした。
インターネットの接続説明の英語版に「Brood band」と書いてあったのが、そもそも駄目ぢゃん、でしたね(笑)。

*****
夜の間、ホテルの部屋に聞こえてくるクラクションの音や通りの喧噪はニューヨークを連想させました。
かなり眠りが浅く、朝も汽笛の音で目が覚めてしまったのですが(時差も1時間あるし)、月曜日は9時から復旦大学の脳科学研究所所長とのアポイントでしたので、そのくらいの余裕があって丁度良かったかも。

私の方から東北大学の脳科学GCOEの説明をし、「かつて魯迅が学んだ大学です」と申し上げると、「もちろん、よく知っています」とのお返事。
その方は、かつて生理学研究所に留学され、日本語で学位論文を出したとのことで、金文字の付いた製本された昔の論文を見せて下さいました。
先方のオーガナイザーになるLi先生も、生理研や電総研(今は産総研に統合)に留学されていた親日派。
こういう人のつながりがあってこそ、ジョイントシンポジウムも成り立つのですね。
若手の発表を中心としたものにする予定です。

午後は、学生さんが2名アテンドして下さって、豫園という庭園を見にいきました。
どなたかの大金持ちの持ち物だったのだと思われますが、庭園をそれを眺める建物がコンプレックスになっています。
凝った彫り物の飾りが壁に嵌め込まれていたり、屋根の上に龍やら鯱(しゃちほこ)のような造形物が載っていたり、何カ所にもいろいろな狛犬がガードしていて面白い。
ちょうど梅の季節で、大きな盆栽として育てられている梅があちこちに見られたのが嬉しかったです。

庭園の中のお店で、現代中国作家さんの作品を扱っているお店がありました。
モダンな墨絵とか、切り絵とか。
ちょっと迷って、今回は手を出しませんでした。

庭園の外は、デパートや食べ物屋、おみやげ屋さんが沢山並んでいて、もの凄い人出になっています。
「今日は月曜日だからマシ」と言われましたが、とにかく、かなりの方が「食券」のようなシステムで、いろいろな食べ物を買い食い、立ち食いしています。
中国の食文化はパワーがありますね。

豫園の後は、川の畔、かつての上海租界の中心部だったバンドと言われるところに行きました。
いくつもの銀行が並んでいるのは、ちょっと丸の内エリアを思い出させます。
現在では、建物のファザードを活かして、中身は近代的な設備に直し、オフィスやブランドショップなどとして利用しているようです。

街の至る所で建築工事をしていて(つまり、経済状態が良いということ)、とにかく埃っぽい。
なるべくマスクをするようにしていましたが、ホテルに戻って真っ先に顔を洗いたくなりました。

その晩はホテルの中華料理店にて。
「タニシ」のような貝の紹興酒付けを気がついたら食べてしまっていましたが、これって生もの!!!でした。

*****
夜中に寒気と節々の痛みに気付いて、「これはマズイ」と思いましたが、朝になっても治りません。
うーん、やっぱり人混みと埃は苦手です。
スギ花粉は飛んでいないのかもしれませんが、微粒子は細胞に取り込まれやすく、一緒に細菌感染を招くのだと思います。

他の方々とは別行動で本日帰国だったのですが、Li先生のところの女子学生さんが「空港までお送りしますので」と熱心に言って下さるのを固辞して、メールの処理をしつつ、ゆっくりと朝の時間を過ごし、(大好きな)パッキングをして、早めに空港に入りました。

タクシーの運転手さんはまったく英語が通じず、途中、何か言われたのが何かまったく理解できず困りましたが、50分程度、140元(=2100円くらい)ほどの距離で行きと同じ上海国際空港へ。
よく見ると、China Airのカウンターのお姉さんはにこりともしないし、そういえば、ホテルのチェックイン、チェックアウトのときも素っ気ない感じだなと思いましたが、この方達、公務員なのか、未だにその体質を受け付いているのか。
Duty Free Shopsには店員が溢れているのですが、たいていはお喋りしていて、仕事をしない雰囲気で、香港やシンガポールとはやっぱり違います。

とにかく、今回は2泊といってもほとんど1日だけの滞在のようなものでしたので、次回10月の本番に、もう少し見聞を広めてこようと思います。

*****
帰りの飛行機の中と成田エクスプレスで瀬名さんの新作『エヴリブレス』(FM東京出版)を読みました。
「いのちの境目が曖昧になる時代における恋心」がテーマです。
こちらについては、また別の折に。
by osumi1128 | 2008-03-18 22:22 | 旅の思い出

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


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