MOLESKINEのノートブック
2008年 06月 30日
会議は15:00からだったのですが、早い方の東北新幹線はやて号は毎時08分に東京駅到着なので、15:08に着くと遅刻。
よって、14:08着にして生まれた隙間の時間で、新丸ビルの中にあるステイショナリーのお店に立ち寄り、注文してあったMOLSKINEのノートブックを受け取りに。
数ヶ月前から一冊目を使い始めたのですが、スクエアード(方眼)で皮の表紙のものです。
こちらに、セミナーや会議のメモも、思いついた研究のアイディアや、新しいプロジェクトのプランなど、皆、ひたすら時系列に沿って記録するというスタイルにしました。
皮の表紙がしっかりしていてメモが取りやすく、きちんと閉じられるゴムバンドが付いています。
毎日トートバッグに入れて持ち歩き、週末にスタバでブランチするときも、思いついたことを書き込んで。
とにかく気付いたときに書かないと忘れてしまうので。
今では持っているだけで気持ちが落ち着くような信頼感が生まれてきました(←ライナスの毛布?)。
今度はCity Notebookも買ってみたいなと思っています。
事前の調査や旅先でのメモなどを加えていってパーソナライズする、というコンセプト。
普段はかなりディジタルな生活をしていますが、手帳とノートはアナログですね。
おっと、今みましたら、実はネットで買えるのですね……。
なあんだ。新丸ビルまで行かなくても良かった。
でも、おかげでステイショナリーのお店を覗けたから幸せだったかな。
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脳科学委員会の議事録は、いずれ文科省HPで公開されますし、傍聴されていた方がサイエンスポータルのイベント開催レポートなどとして内容を報告されるかとは思いますが、委員としての感想を一言。
脳科学の成果をどのように生かすか、という観点を少なくとも頭の端に置いておくことは、少なくとも自分のポケットマネーで研究している訳ではない身にとっては必要なことだと思っています。
例えば、最近は統合失調症のような機能性精神疾患と思われていた病気の原因の一部が、脳の発生・発達過程にもあることが分かってきました。
あるいは、脳腫瘍に関しても「癌幹細胞」というような概念が通用するという総説もあります。
ですので、「正常な発生発達過程において、神経幹細胞が増殖・分化し、脳がどんな風にできあがってくるか」を研究することも、十分、出口を見据えたもの、社会との接点があるものとして展開することが可能です。
会議において「脳科学と社会・教育」についての議論の中で、人文系の委員の方からは、「現時点では脳科学がどのように教育等に役立つのか分からないのだから、軽々しく書き込むべきではない」というご意見がありました。
それに対して、とある委員(生物系)と私は「現時点でも、どのように活用すべきかを考えるべきである」という反論を致しました。
むしろ、きちんとevidence basedな情報を脳科学者から発信することこそ、コミュニティーとして大切だと思います。
これは私の肌感覚なので、勘違いであるかもしれませんが、まるで「自分たちの領域(心理・教育等)に踏み込んで来てほしくない」という気持ち深層心理にあるように思いました。
同じ方はまた「欧米の心理系の学会では、今はもうneuroscienceなどと、わざわざ言わない」という意見も仰ってましたが、現次点での日本神経科学学会において、実験心理学などの発表がどれだけ少ないかを考えますと、2008年の時点では「脳科学と人文・社会科学との融合・連携」などが必要なのではと個人的には思っています。
さらに言いますと、ヒトはどのように美を認識するのか、というような「脳科学と芸術・文化」などの方向性も、現時点では視覚系くらいしかあまり進んでいないので、もっと発展できるでしょうね。
こちらにちょっと関係することを岩波書店の雑誌『科学』に書評として書いたところです。
さて、これから原稿書きです。