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昨日は東京で「脳科学とエンハンスメント」のシンポジウムがありましたが、これについてはまた改めて。
本日は東京〜沖縄を日帰りしてきました。
片道2時間半のフライトというのは、かなりの距離。
さすが亜熱帯の地の太陽は高く、まだまだ暑くて、季節は逆戻り。

昨年も沖縄に行きましたが、今回の目的である「アジア青年の家」は、沖縄県内外やアジア・オセアニアなど、16ヵ国の高校生75人が沖縄で共同生活を行い、交流を深めるという内閣府のプロジェクト。
仕掛け人は、内閣府特別顧問の黒川先生で、ちょうど行きの飛行機が同じ便で、那覇空港から会場までのタクシーをご一緒する間に、こういうプロジェクトにかける想いを伺いました。
これだけglobalでflatになった世界では、若い頃から外国の人たちと交流し、さまざまな文化や言語あることを肌で感じることが大切とのご意見です。
私ももっともなことだと想うのですが、AFSの交換留学生が最近、日本からのみ参加者が減っていて、しかも女子が75%にもなっているとのことでした。
「日本の男子は内向き」とは、黒川先生のいつもの叱咤です。
(ソフトボールは金メダルだったし……(^_^))

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本日、宜野湾市のコンベンションセンターで行われたのは「科学者シンポジウム」というもので、コーディネーターは現在お茶の水大学の特任教授である塩満さん
まず、4名の科学者がごく短い講演(一人7分)をしました。
他の方のプロフィールをリンクしておきます。
石渡 多賀男氏
土屋 誠氏
黒川 清氏
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こちらは、珊瑚礁の生態をご研究の土屋先生の講演です。

その後、フロアの高校生に対して、「皆さんは将来、何になりたいの?」との問いかけが。
弁護士、教師、エンジニア、医者、科学者などのほか、中国からの男子の一人は「シャチョー(社長)」と言い、もう一人は「主席になる」と言ってました。
さすが、2008年オリンピック開催地でメダルを40個以上かっさらった国の若者だけあって、頼もしい限りです。
それから、講師は「小さい頃何になりたかったか、どんなきっかけで科学者になったか」などについて話しました。

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30%くらいの参加者が日本語を母国語としない会というのは、どんな言語で行うのかが難しいですね。
主催者からは、プレゼンのスライドは英語で、と言われていたのでそうして、発表は日本語に同時通訳が入っていましたが、逆バージョン(つまり、英語での質疑応答なども通訳されるのですが、そのレシーバの数が足りなかったので、英語に馴れていない高校生には、ちょっと辛かったかもしれません。
まあ、私自身も「英語は、科学者になるにも大切」ということを主張しましたので、「これじゃイカン」と思ってくれたらよいでしょう。
せっかく日本に来てくれた外国の若者達にとって、日本のhospitalityやfriendlinessを感じてもらうことも大事ですし。

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黒川先生はいつものようにお元気で、パワー全開。
若者達へのメッセージとして、「今は世界がglobalでflatになっている。今回の企画に参加してくれた皆は、この経験を介してお互いにつながっている。これからも、そのつながりを大切にしてほしい」ということを言われました。
途中、ポケットからiPod nano(新しい方)を取り出し、「これ、何だか知ってる? そう、iPod。どこが作ったのか知ってる? そう、アップル社。みんなはインターネットにつなげる?  うん、いいね。そのアップル社を創ったSteven Jobsが2005年に、スタンフォード大学の卒業式でしたスピーチがwebで見られるのだけど、見たことある人は?」と問いかけたところ、ほんの2,3名が手を挙げました(私も手を挙げました)。
以前、こちらのブログでも取り上げたのですが、本当に感動するスピーチです。
黒川先生は「Steven Jobsは3つのことを言ったのだけど、そのうちの一つを紹介しましょう」と言って、最初の「点を繋ぐ(Connecting dots)」について語られました。

ジョブスの卒業式スピーチを字幕で

ふと思ったのですが、キリストの言葉を弟子達が語り継いで聖書ができたり、お釈迦様の言葉がお経になったりと、人の心を動かす言葉は、語り継がれていくことに意味があるのですね。
「こんな素晴らしい方がいました。その方が言われたことには……」と、脈々と言葉が紡がれていくのは大事だと思いました。

シンポジウムの中でも、終わった後も、国内外の高校生たちからたくさん質問を受けて私もエネルギーを頂いた気がします。
例の「シャチョーになる!」と言った中国の男子高校生は、「科学をするにも経済は大事でしょ?」と言うので、「本当にそうだね。だから、あなたが沢山お金を儲けたら、それでビル・ゲイツみたいに財団を作って、今度は社会に還元してね。研究費にもしてほしいな」と言っておきました。

この企画は3年は続けるとのことでした。
1ヶ月近い間、大勢の方々をお世話するチューターの大学生やスタッフの方々の努力と暖かい心にも、心からエールを贈りたいと思います。

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さて、明日は朝からREDEEMの実習が始まります

<追記>
「アジア青年の家」の参加者が書いている「ハイサイ日誌」で、どんな活動をしているのかを見ることができます。
内閣府沖縄政策担当の林大臣、毛利さん、野口さんなどの講演などもあったようです。
くわしくはこちら
by osumi1128 | 2008-08-24 22:30 | 科学技術政策 | Comments(0)

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