「保育に欠ける」のは誰か?
2008年 09月 04日
日本の政治家の体力がないのか、国民が飽きっぽいのか。
海の向こうではアメリカの大統領選挙の終盤戦。
これだけ時間をかけて選ばれる大統領は、体力があることは確かと思います。
共和党の方、副大統領候補のペイリン氏は44歳の女性で、5人の子持ちというのも、日本では考えられないことでしょう。
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夕方、仙台市の男女共同参画推進審議会に委員として出席してきました。
審議会は原則、公開で行われています。
今後の仙台市の共同参画で推進すべき事項などについての議論を行います。
かならずしも「男女共同参画=少子化対策」ではありませんが、働く男女が安心して子供を預けられるかどうかは、少子化対策として非常に重要です。
仙台市は全国一、認可保育所の待機児童が多いことが報道されていますが(たとえば、こちらの記事参照)、そもそも、日本という国は何でも「定員」でものを考える習慣があり、それが大きな問題だと思います。
「定員をなるべく充足させる」ことが無駄遣いをはぶき、効率をよくしている、と信じていますが、本当にそうなのでしょうか?
子供ができたら、いつでも預けられるところが地域や職場にあってこそ、安心して子供を持つことが可能なのではないかと思います。
そもそも、保育所に関する児童福祉法の書きぶりが、日本の少子化を招いたのではないかと私は感じています。
第39条 保育所は、日日保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児又は幼児を保育することを目的とする施設とする。
2 保育所は、前項の規定にかかわらず、特に必要があるときは、日日保護者の委託を受けて、保育に欠けるその他の児童を保育することができる。
「保育に欠く」って何でしょうか?
子供を育てるのは、本来家庭であって、それが「できない」というネガティブな状態だから保育所に預ける、という書きぶりは、明らかに子供を持ち、社会にも貢献したいと願う人の気持ちを落ち込ませるものではないでしょうか?
「保育に欠いている」のは日本という国なのだと思います。
「言葉」には魂があると思います。
人の気持ちを高揚させるのも、消沈させるのも、言葉一つです。
この、とんでもない言葉遣いの法律を変えるのが大変だったとしても、それぞれの地域や職場レベルで必要な書類においては、もっとポジティブな書き方に変えるべきだと思います。
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そういえば、ペイリン氏の5番目のお子さんはダウン症だと聞きました。
私自身は共和党のポリシーとは相容れないところが多いですが、ペイリン氏の活躍はちょっと見てみたい気もします。