七大学総長揃い踏み共同参画宣言
2008年 09月 26日
本日午前中は学協会連絡会の運営委員会で、午後からは学士会および七大学合同開催による「男女共同参画社会の実現に向けてー女性研究者支援を通じた基幹大学の役割ー」が開催されました。
内閣府男女共同参画局長の板東久美子さんと、文科省科学技術・学術政策局長の泉紳一郎氏によるご来賓挨拶の後、JSTの北澤理事長の基調講演が第一部。
ポジティブアクションにだいぶ踏み込んで触れていらっしゃいました。
第二部が七大学の関係者による、それぞれの取組の紹介でした。
お互いにかなり話は知っていますが、7つ俎の上に並べられると、それなりに競争心が煽られますね。
さて、学士会館の大ホールに立ち見が出るほどの盛況だったのは、なんといっても第三部で、「7大学総長、大いに語る」の部分が魅力的だったからでしょう。
ギャラリーの前で、しかもこういう話題だし、結構な緊張感がありましたが、さすが総長は皆、お話がお上手です。
どのように女性研究者育成に具体的に取り組むのかについては、大学ごとに温度差も感じられましたが、それでも最後は「共同宣言」を、東大総長の小宮山先生から読み上げて頂き、最後、それぞれの大学名と総長名の部分は、各総長が立って読み上げる、という演出は、なかなかインパクトのあるものでした。
今回の企画は、学士会のHさんが昨年、「七大学が揃ってモデル事業採択になったのですから、何か合同のイベントをされたらいかがでしょう? 学士会もお手伝いします」とお申し越しになり、ちょうど1年ほど前に関係者が集まって話をしたときに「それなら、総長にお出まし頂いて、今後の取組についてご発言頂くのが良いのでは?」ということになって実現したものです。
お忙しい総長(と次期総長)が7人揃うなんてことが、本当に可能なのかとも思いましたし、それぞれの事情がある中で「共同宣言」などが了解されるのかも微妙でした。
たくさんの方々の思いが通じた形で、今日を迎えることができたのは何よりでした。
フロアには七大学関係者だけでなく、文科省や内閣府の方々、一般の方々、メディア関係者など、本当にたくさんの方々がいらして下さいました。
総長からのお話の後、元文科省局長の有本さんからは、「総長はこの企画を毎年行うくらい、問題意識を持ち続けること、文科省はその後の取組をきちんとウォッチすること、関係者は、女性支援した成果が実際本当にどうだったのかを可視化すること」と檄が飛ばされました。
阪大総長の鷲田先生がご指摘になっていましたが、日本では七大学の総長は皆、男性ですね。
これが、プリンストン、ハーバード、MIT、イエール、ケンブリッジのように女性の学長を迎えるまでには何年かかるでしょうか……。
そのために、次の世代の女性たちがすくすくと育ってほしいと願っています。
そのお手伝いができたら幸せです。