京都、徳島、そして仙台に戻ると雪
2009年 02月 01日
土曜日は仙台でもそれなりに積もりましたが、日曜日は晴れて、幹線道路の雪はほとんど問題なし。
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金曜日、京都の島津製作所の本社に研究協力の可能性についての相談に行きました。
三条の西の方の広い敷地に本社、工場、研究所などの建物が点在しています。
仙台支店や経営戦略室の方がアテンドして下さり、講演の前にメディカルセンターや、ライフサイエンス関係機器の開発センターを見学させて頂きました。
メディカルセンターでは、ホンモノの医療機器を使ってデモンストレーションや実習もできるとのこと。
人体の血管模型を使って、カテーテルの使い方をCTなどで観ながらトレーニングするなど、かなり実践的です。
私が見学していた30分ほどの間にも、大勢の方が見学に来てました。
講演は一時間ほどで、いろいろな部署(基盤技術研究所、だったり、医療機器事業部、だったり、分析計測事業部の中でも応用技術部やらライフサイエンス事業統括部やら、経営戦略室の次世代医療事業推進グループやら、田中耕一記念質量分析研究所、などなど……)の方々にお集まり頂きました。
ご専門も、機械系の方、化学系の方、バイオ系の方、などなど、非常に多彩で、いろいろなご質問を頂くことができました。
お陰で、今後の方針についてのヒントをたくさん頂きました。

その後、創業記念資料館の見学に行き、非常に興味深いお話を伺うことができました。
創業者は島津藩のご親戚ではないこと、京都で仏具商だったところから、理科機器を製造販売するようになったこと、二代目の方はほとんど学校には通わず、でも15、16歳くらいで立派な発明をされていること……。
古いX線撮影装置や分光光度計、懐かしい上皿天秤、昔の小学校で使われた理科の教材などの展示は非常に興味深いものでした。
資料館には15年前くらいに一度伺ったことがあったのですが、今回はユーモア溢れる、たいへん上手なご説明付きでしたので、なお興味深かったですね。
本当に、多様な製品を作っている会社で、その伝統が今でも脈々と生きていることを感じました。
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金曜日は新神戸経由、高速バスで徳島入り。
徳島大学のヘルスバイオサイエンス学部という大学院組織での講演でした。
テーマは東北大学脳科学グローバルCOEについて。
こちらのヘルスバイオサイエンス学部は2004年に医学、歯学、薬学、栄養学の4つの大学院研究科を統合して発足したというユニークな組織です。
医・口腔・薬・栄養の4大学院研究部は、それぞれが重要な研究拠点でありつつ、統合大学院として異なる分野を融合した形で共同研究が推進され、新しい学際的な研究の萌芽も見られます。2008年4月からは、保健科学教育部が健康増進を図る教育研究地点として新たに加わり、さらに幅広い研究者の育成を目指します。医療教育開発センターは、学部教育から大学院教育、卒後教育まで一貫した総合医療人教育に取り組み、疾患酵素学研究センター、疾患ゲノム研究センター、および附属病院との連携によって国内外で評価を得ています。国公私立大学を通じて各分野の世界最高水準の研究拠点を選んで国が重点的に支援する「21世紀COEプログラム」に、本研究部から「多因子疾患のプロテオミクス研究」と「ストレス制御を目指す栄養科学」の2拠点が採択され、優れた成果を世界に向かって発信しています。(HPより)
講演後の懇談会で聞いたところ、栄養学の大学院は東京で出前講義も行っているそうです。
そちらの受講生の中から社会人大学院生になる方も多いとのこと。
栄養学で学位を出す国立大学はほとんどないことから、人気が高いということでした。
翌日、生物工学科のN先生の研究室を訪ねた後、帰路は羽田経由で帰仙。
地方同士は直行便がないのが辛いですね。
仙台—神戸便ももうすぐ廃止。
発生再生センターに行くには便利だったのですが……。
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……で、新幹線で福島あたりから景色が白くなってきて、夕方着いたときはかなり降っていました。
この日は台原という市内の北の方にお住まいのTさん宅でホームパーティーがあり、荷物を家に置いてから出掛けたのですが、地下鉄を降りる駅を間違えて雪の中、遭難しかかりました(笑)。
数回伺っているのに、「地図が読めない」以前のレベルです……。
ま、結局は無事に辿り着き、牡蠣鍋に徳島土産のすだちポン酢が大活躍でした。
で、翌日曜日の今日は研究室には寄らず、籠もって仕事をしていました。
これで、自宅から各種の雑誌にアクセスできたら完璧なオフィスなのですが……。