生命科学系グローバルCOEネットワーク・フォーラム2009
2009年 02月 17日
第1期REDEEMプロジェクトとしては最後の集中講義で、工学部キャンパスで朝の9時から90分X4コマ。
さすがに、足も喉も疲労しますが、受講生が熱心に聴いて下さるので、とてもやりがいがあります。
来年度からは振興調整費の支援ではなくなりますが、継続予定。
担当する「生物学」「分子細胞生物学」についても、4コマ→6コマになる予定で、負担は増えますが、話せなかった話題について取り上げたいと思っています。
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さて、土曜日に東大の生命系GCOEの拠点リーダーである宮下先生のお声がけで、13の拠点リーダーとそこに所属する若手研究者が一堂に会するというイベントが行われました。
拠点リーダーのプレゼンを聴きますと、それぞれの拠点は皆、多様性に富んだ活動をしていますが、共通することとしては、やはり旧21世紀COEのときよりも、さらに国際的な教育・人材育成に主眼が置かれているという印象を受けました。
Nativeの特任教員の雇用を行っているところもあり、外国での国際会議を多数開催しているところ、海外インターンシップや短期留学などのメニューです。
若手企画のセミナー等についても、多くの拠点で開催されているようです。
うちの脳科学GCOEでは、それらに加えて、キャリアパス・セミナーの開催や、市民向けの「脳カフェ」などを行っているところがユニークですね。
また、Annual Reportなどの冊子体を、かなりフレンドリーな作りにしているのも特徴。
各拠点からは4題ずつのポスターを出し、ポスターセッションも大賑わいでした。
生命科学といっても、いわゆる分子生物学、細胞生物学、発生生物学もあれば、進化も生態もあり。
京大のGCOEで面白い研究は、50年前から系統維持されて1300世代に渡って「暗黒の中で飼育されているハエ」のゲノムを解析して、形態や行動の変化に対応するゲノムの変異を見出そうというもの。
次世代シークエンサーが使える時代になったからこそ、こういうリソースの価値が生きていますね。
同様に、100年前からの琵琶湖での採集サンプルについてもゲノム解析を行うのだそうです。
進化生物学がセオリーではなく、実証科学に移行するのは楽しみです。
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今週は復旦大学からDavid Saffen先生をお呼びし、Molecular Psychiatryに関する集中講義をして頂きます。
忙しい週になりますが、リバイス中の論文もあと一息です。