杜の都女性科学者ハードリング支援事業総括シンポジウム&サイエンス・エンジェル謝恩会

最近、土曜日のイベントが多いですね。
日付けは変わりましたが、本日土曜日は「杜の都女性科学者ハードリング支援事業総括シンポジウム」が国際センターで行われました。

井上総長のご挨拶の後、文科省科学技術・学術政策局長の泉紳一郎様と、内閣府政策統括官付参事官の久保真季様からもご挨拶を頂きました。
どちらも、この「モデル事業」の行く末に期待する、ということがメッセージでした。
以下が式次第です。


開会挨拶 東北大学総長井上 明久 氏
来賓挨拶 文部科学省科学技術・学術政策局長 泉 紳一郎 氏
     内閣府政策統括官付参事官 久保 真季 氏
ハードリング支援事業報告
  育児・介護支援班東北大学金属材料研究所 教授 米永 一郎 氏
 環境整備支援班東北大学大学院医学系研究科 准教授 石井 恵子 氏
 次世代支援班東北大学大学院薬学研究科 教授 倉田 祥一朗 氏
支援を受けた立場から
 東北大学大学院医工学研究科 教授 田中 真美 氏
東北大学における短時間勤務制度および育児休業制度
 東北大学杜の都女性科学者ハードリング支援事業 特任助手 久利 美和 氏

サイエンス・エンジェル感謝状贈呈&サイエンス・エンジェル宣言

総括と展望東北大学総長特任補佐
   東北大学大学院理学研究科 教授 小谷 元子 氏

基調講演:人生いろいろ〜多様なキャリアパスの実例〜
 東北大学多元物質科学研究所 教授 栗原 和枝 氏
 東京大学生産技術研究所 教授 大島 まり 氏
 東北大学大学院医学系研究科 准教授 本橋 ほづみ 氏

閉会挨拶 東北大学理事(男女共同参画担当)折原 守 氏


支援を受けた立場から、ということでお話頂いた田中先生は私の10歳くらい年下で、今、まさに子育ての真っ最中。
そんな大変さもありますが、明るくてポジティブな方です。
次のプログラムの中心となって活躍して頂くことを期待しています。

基調講演の栗原先生は、東北大学で理系初の女性教授でした。
私が仙台に赴任したのがその直後くらいです。
その頃から思えば、女性研究者もずいぶんと増えて来たのではありますが、まだまだいろいろなハードルもありますね。
大島先生は「世界で一番受けたい授業」や「サイエンスZERO」でもご存じの方がいるでしょう。
元々は原子力の方がご専門で、今は医工学、とくに血流のシミュレーションなど。
科学コミュニケーションも大切に思っていらっしゃる方です。
本橋先生は筑波大学に単身赴任されていた頃、JR東日本での毎週の往復で1000万円くらい使ったことになるけど、そのときに得られた研究成果や達成感はpricelessと話されていました。
「ママでもCell」(←田村亮子風)というキャッチフレーズを差し上げたいと思います。
3人の先生方のご講演の中のメッセージで共通していたことは、「好きだと思うことを見つけて、とにかく続けてみよう。何か困難にぶつかったら、そのときどきで最善を尽くそう」ということでした。

泉局長、久保参事官ともに、茶話会までご参加下さいました。
「施策が実際にどのように運用されたのかがよく分かった」というご挨拶を頂きました。
こういうフィードバックは大事なことなのだと思います。
現場の意見や数字の積み上げ→分析→提言→施策という流れで、実際に世の中を変えることが可能だということを実感するようになりました。

茶話会の後、サイエンス・エンジェル達が謝恩会を開いてくれるということで、久保参事官と大島先生にもご参加頂きました。
乾杯の後のサプライズその1は記念品贈呈だったのですが、花束に加えて、サイエンス・エンジェル特性ラベルのキャンティ・ハーフボトル、さらにSAひとりひとりからの顔写真とメッセージが集まったアルバムが贈られ、K先生も感極まっておられました。
記念品は次世代支援班の先生方や、推進室スタッフとしてSAの活動を支えてくれた方々にも贈られました。
1ヶ月くらいの準備期間だったと思いますが、さすがの企画力・実行力です。
久保様からは「どこに行っても通用する」と太鼓判を押されました。

サプライズその2は、サイエンス・エンジェルのロゴマーク付きのケーキを特注してもらい、ケーキ入刀(支援班の男性の先生とエンジェルによる共同作業)およびファーストバイト(理事とゲストの大島先生&久保様、ただし、自分で食べる)という趣向。
大いに盛り上がりました(笑)。

すべてのSAが参加できたのではありませんが、すでにOGとなった方も来てくれて、ほんとうに和やかな謝恩会でした。

途中と最後にスピーチをし、参加できなかったSAも含め、これからへのはなむけの言葉としました。
ポイントとしては、
・世の中景気が悪くなっているけど、女性研究者支援は右肩上がりの明るい話題
・SAの活躍は期待以上で素晴らしく、またとても嬉しく思う
・ひとりひとりの力で社会は変えることができる
・SAのネットワークは大事な財産
・それぞれ、元気にはばたいていってほしい
ということでした。

東北大学のサイエンス・エンジェルは、これからも科学の面白さを伝え、身近なロールモデルとして活躍します!
(後で、記念品などの画像をアップ予定です。とりあえずこちらを)
杜の都女性科学者ハードリング支援事業総括シンポジウム&サイエンス・エンジェル謝恩会_d0028322_21403938.jpg

by osumi1128 | 2009-03-01 01:20 | 東北大学

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