板垣さんの新彗星

例えばwetな実験を行う分子生物学系のサイエンスでは、設備等の問題もあって、いわゆる「在野の研究者」はほとんどありえないのですが、天文や昆虫などの分野ではプロとアマの境が微妙、というか垣根が低いのですね。

数日前、ネットのニュースを見ていた折に、日本で有名な「新天体捜索者」(←こういう呼称があったのですね!)である山形県の板垣さんが、また新彗星を発見したという記事を見つけました。
山形県のベテラン新天体捜索者である板垣公一さんが、3月14日夕方(日本時間、以下同様)くじら座に新彗星を発見された。日本国内における新彗星の発見は、2002年12月に発見された工藤彗星(2002 X5)以来、6年ぶりである。


板垣さんは2006年に「ナイスステップな研究者」という表彰を受けたときにご一緒した同期の桜(?)だったので、すぐにメールを差し上げましたら、こんなお返事が。
3月19日付け
こんばんは。
今、蔵王の山の中にいます。晴れてます。捜索してます。
あの時は科学の最先端の研究をされている大先生の皆さんとご一緒させて頂き、私まで、なんかになったような錯覚を覚え、楽しいひと時でした。
今回の発見は本当に運が良かったのです。栃木ではめったに西の低空は捜索しないのです。しかも捜索を始めてまもなく入ってきたのです。
私、61歳、順調にボケの進行が進んでいます。でも、これからますます星探しを通して、仲間と共に星の世界を楽しみたいと思っています。
ありがとうございました。
山形市 板垣公一
(ご本人の承諾を得て掲載しています)


還暦を超えられてなお「星探し」をしていらっしゃる毎日とのこと。
板垣さん、これからもますますお元気で、新しい星を見つけて下さい!

*****
そういえば、COMETAという名前のイタリアワインがありましたが、これって彗星のことでしたね。
ラベルも星だし。
板垣さんの情報はWikipediaに載ってました。
by osumi1128 | 2009-03-22 22:06 | サイエンス

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