神経組織の成長・再生・移植研究会にて講演

本日は神経組織の成長・再生・移植研究会(GRT研究会)のシンポジウムにて講演。
(なんだか、クルマの名前みたい……)
仙台→大宮→高崎→渋川→伊香保の移動には乗り換え時間を入れて3時間ほどかかりましたが、基礎から、いわゆる「橋渡し研究」まで発表があって、参加した甲斐がありました。
大きな学会ですと、東京フォーラム、パシフィコ横浜、京都国際会議場、神戸国際会議場のどこかに限定されてしまいますが、ポスター含めて参加者150名ほど、というコンパクトさ故、会場の設定も自由度があります。
もっとも、とんぼ返りで何の恩恵もありませんでしたが(苦笑)。

一つ前のセッションが「視機能の再建と神経可塑性」というテーマだったのですが、発表者の一人に東大医学部5年生の方がいました。
視覚は臨界期の問題が最初に取り上げられた認知機能ですが、大脳皮質での臨界期よりも前に視細胞からの投射の可塑性の臨界期がある、というのは、あれ?誰もそれを調べていなかったの?という意味で面白いテーマ設定。
もちろん、学部生ですから、授業の合間や土日に実験を組んだものと思いますが、しっかりした発表をしていて感心。

講演前にお声がけ頂いて「母がお世話になっております」とのことで、東北大学法学部M先生のご子息とのこと。
世の中狭い……。
しかも、後から思い出したのですが、今5年生ということは、昨年12月に4年生の学生さんが企画された基礎統合講義での講演でも見かけていたかもしれません。

「卒後はどうするの?」と訊くと「小児科を考えています」とのこと。
是非頑張って下さい!
臨床に飽きたら(疲れたら)いつでも基礎にどうぞ(笑)。

*****
本当は明日からの神経化学会のシンポジウムでトークを頼まれていたのですが、急に海外出張となってしまい(←オーガナイザーのI先生、申し訳ありません!!!)、大学院のMさんにピンチヒッターをお願いしました。
自分も大昔に、ボスの代理で発表したことがあったなぁ……と思い出し、思わず遠い目を……。
Mさん、オトナの中に混じって、頑張ってね!
by osumi1128 | 2009-06-22 00:02 | サイエンス

大隅典子の個人ブログです。所属する組織の意見を代表するものではありません。


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