UNESCOの基礎科学の会議

AF279にてパリへ。
今回は2泊なので荷物も少なく、air ticketsやホテルの手配をすべてUNESCOの方にお願いし、詳細にinstructionを頂いたので、空港から公共交通機関(RERとメトロ)で市内へ向かいました。
乗ってしまえばRERは8.4ユーロ、30分でSaint-Michel Notre-Dame駅まで到着するのですが、ターミナル2からRERの駅まではかなりの距離。
あと、最後にメトロのSegurという小さな駅に着いて、地上に出るのにエスカレーターが無かったのがちと辛かったです(←軟弱なワタシ……)。
で、メトロの駅からたいした距離ではなかったのですが、不安な気持ちを抱えつつの探索。
とにかくホテルに入って荷物を下ろしました。

UNESCOって日本語では「国際連合教育科学文化機関」と言うのですね!
現在の事務局長は日本の松浦晃一郎氏
場所はここです。
歩くと20分くらいの場所に本部の建物があって、そこからはエッフェル塔が見えました(翌日撮影)。
UNESCOの基礎科学の会議_d0028322_0394938.jpg

着いた日は会議の初日が終わったところで、カクテルパーティーに参加し「明日はよろしく」のご挨拶をしました。

さて、参加した会議はInternational Basic Science Programme(IBSP)のboard meetingなのですが、ユネスコの中では教育や文化のセクションの方がずっと力を持っているらしいです(←まあ、歴史的にそうかも……)。
メンバーは世界各国から集まっていて、こんな具合。
エチオピア、チリ、米国、インド、モロッコ、リビア、ロシア、デンマーク、メキシコ、マレーシア、ハンガリー、チュニジア、ポーランド、中国、ルワンダ、日本、ドイツ、フランス、ケニア(メンバーの姓のアルファベット順)

ちなみに、リビアの方はユネスコ大使でした(でも、ご専門は数学とのこと)。
さらに、国際生化学分子生物学会連合(IUBMB)や、TWASという機関からも代表者が来ていました。
IBROやIUPACもオブザーバーです。

で、IBSPとしての活動プロジェクトの提案のための会議で、私が関わることになったケースで言えば、IBROがアフリカの国と連携して、脳科学のAdvanced Schoolを行う(IBRO School)をUNESCO/IBSPとも連携する、というものですが、これがさらにIUBMBの提案ともマージさせることになりました。
脳科学は必ずしもLife Sciencesとは言い難いところもあろうかと思いますが、委員会の総意としてそのような方向になった次第。
同様にCERNによる次世代の教育プロジェクトなども提案されていました。

興味深かったのはGlobal Microscience Projectというプロジェクトです。
実験室などの設備が無いところで、簡単なキットを用いて実験をする、というプロジェクト。
キットはMicrochemistryやMicroelectrical experimentなど、いろいろな種類があります(興味のある方は上記のwebサイトからアクセスしてみて下さい)。
UNESCOの基礎科学の会議_d0028322_12221.jpg

会議は、もちろん英語が公用語なのですが、お一人、フランス語のみで発言されていたモロッコの方がいらっしゃいました。
かつては外交用語はフランス語だったことを思い出しました。
お昼ご飯をご一緒した際に、フランスの方は「英語より仏語の方が正確に表現できる」と仰ってましたね。
確かに、英語はいろいろな意味で例外の多い言語です。
それが無理矢理、公用語になっているのは、確かに問題も多々あります。
でも、だからといってエスペラント語を皆で使うことにする、というのも難しい訳で……。

それにしても、朝9時から夕方までの英語の会議はなかなかにハードでした(溜息)。
でも、科学との関わり方について、また新しい側面を見ることができたのは有意義でした。
IUPACの副会長の女性のお話から、化学会がいかに科学業界の中でプレゼンスを上げるために、次世代育成から何から頑張っているのかも、大変参考になりました。
*****

ところで、UNESCOの関わるプロジェクトでトリビュート21というものを知りました。
著名人がデザインしたりサインしたプレートを購入すると、その代金がチャリティーとして世界の子供達のために使われるというものです。
サッカー選手の宮本恒靖さんとアーティスト日比野克彦さんのもの。日比野さんのサインは右下の小さいものです。
UNESCOの基礎科学の会議_d0028322_1275875.jpg

騎手の武豊さんも。
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そしてこちらは元宇宙飛行士、現未来館館長の毛利衛さん。
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サイエンスカフェや市民公開講座の参加費や、そのときに即売する書籍・グッズ代金を、発展途上国の子供達の科学教育に寄附するプロジェクトなどが展開できたら素敵かもしれませんね。

*****
2泊4日というのは短いです……。
明日の午後便で帰国し、夕方からラボに出ます。
by osumi1128 | 2009-06-24 01:35 | 科学技術政策 | Comments(0)

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